しるもしらぬも あふさかのせき ページ20
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数日後の放課後。
たまたま廊下で千早と肉まんくんと机くんに会い、一緒に部室へ行くことに。
古典の授業で部員が二人しか残らなかったことを責められたと千早と肉まんくんから聞いた。
駒野「やばかったじゃん、それ。正直すぎるよ、綾瀬」
西田「だろ？」
駒野「でも吹奏楽部だって部室がないってわけじゃないんだろ？」
西田「あるけど、ほら」
肉まんくんが指差した先には、吹奏楽部が廊下の奥に置かれた楽器を取りに来ている姿があった。
西田「今年また新入部員が増えて、楽器置くスペースが足りなくて廊下の奥に置いてんだって」
吹奏楽部員「はあ、うちの顧問に女帝ぐらいの権力があればなぁ、」
吹奏楽部員「ほら、みんなグズグズしない！もう来月は予選だよ」
吹奏楽部員「今年こそ全国大会行くぞ」
そっか。吹奏楽部にも全国大会があるんだ…。
太一「ん？何してんの？」
奏「あ、吹奏楽部ですか？」
その時に太一とかなちゃんも合流した。
千早「んー、上の部屋、吹奏楽部の物置きとして譲ろうかな」
かるた部「「「(え？！あの強欲の綾瀬/千早/ちゃんから言い出した？！)」」」
太一「でも、物置きぐらいならいいんじゃないか？」
奏「そうですね」
「うん。全国大会があるのは私たちだけじゃないんだし」
西田「そうだな」
奏「じゃあさっそく、宮内先生に言いに行きましょうか」
かるた部「「「うん」」」
そして今、私たちは職員室にいる。
女帝はすごい顔をしている。
女帝「はあ？部室の二階を吹奏楽部に？なんでまた？あなた達、雑音が聞こえるからって夏でも窓閉めて練習してるんじゃないの？エアコンもないのに。二階に吹奏楽部が来たら、練習になりませんよ」
千早「それは、そうなんですけど、荷物置き場だけにしてもらったらいいかなって」
女帝「でも、かるた部の新入部員が５名に満たないからってどっかから圧力かけられてるわけでもないのに、」
千早「んー、でも、吹奏楽部困ってるし、かるた部のことだけ考えてたらいけないなぁって」
女帝「…っ！！！綾瀬さんがこんなことを言う日がくるなんて、教師人生最良の日」
千早「ていうか、試合してて思うんですけど、私たち、かるたで勝負してるんですよね」
女帝「え？」
千早「上手く言えないんですけど、この前の運命戦みたいに良い運が必要な時は絶対あって、」
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作者名：しのぶれど | 作成日時：2016年10月16日 22時
