_____02 ページ12
.
揉めてると思われたくなかったので、
笑顔をキープしながら、話している。
「これ以上、迷惑行為をするなら、協議にかけますよ？」
男「…すみませんでした、」
かるた部「「(神崎/Aちゃんが怒ると、怖い…。あんなに満面の笑みなのに。怖い)」」
こんなことで負けたくない。
ダメだ、太一がまだ気にしている。
「太一、集中。目の前の相手をちゃんと見て」
太一「…わかった」
よし、これで大丈夫だ。私も集中しよう。
読手「なにわづにーー」
あ、この読手の人、リズムがバラバラだ。
かなちゃんは気にしちゃうかもしれないな…。
でもまず一枚。
どれだけ聞き取りづらくても、私は取る。
チームの空気を軽くしたい。
読手「」
しゅっ
読手「」
しゅっ
読手「」
しゅっ
読手「」
しゅっ
「かなちゃん、一枚！」
太一「リズム作ろう！」
奏「はい」
読手「」
しゅっ
読手「」
しゅっ
原田先生が太一に向けて言ってたこと、なんとなくわかってきた。
太一が周りが見えすぎてしまうんだ。
「太一、私たちのこと気にしなくていいよ。団体戦は個人戦！！私たちを信じて！」
太一「…え？」
「太一、気にしすぎだから。横から伝わってくる。大丈夫。私たちなら大丈夫」
太一「わかった」
よかった。
太一の空気が少しだけ軽くなった気がする。
読手「」
しゅっ
読手の人も少し落ち着いてきた。いい感じだ。
このまま行く。
読手「」
しゅっ
読手「」
しゅっ
「ありがとうございました」
よし、25枚差。
「瑞沢一勝！！」
かるた部「「おう！！」」
太一の対戦相手、あれも坪口さんの作戦だ。
来ると思っていなくても来ると思ったということで、太一への精神的攻撃だ、あれは。
「太一！自信持って！まずは一枚！」
太一「…！おう」
坪口「(…Aちゃんには敵わないな、)」
読手「」
太一からどんどん汗が流れる。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 865人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しのぶれど | 作成日時：2016年10月16日 22時
