作詞したいから宜しくね。

Contradiction Diary ページ11

どうしようもない感情彷徨う夜
どうしたって寝付けない涙の夜

ふと雨粒が落ちた、空も無いのに。

暗々裏に蠢く猩々緋の欠片
明星が照らす薄い光の下で。

「ものにあたらないの」
「人にあたらないの」
「自分にあたらないの」
「でも抱え込まないで」

こんな理不尽横暴があっていいものか。
あたることも、抱えることもできないこの手は何のために？


僕らの手の上には、目に見えない大切なものがたくさん乗っている。
それはとても大きくて、なおかつとても重いものだ。

君の命だって、君の心だって、
君のプライドだって乗せている。

全てはこの手の上に。
目一杯広げた、この手の上に。



月明りも無い心象動く夜
星明りの無い空の無い夜

ふと光が見えた、朝は遠いのに。

手にした色鉛筆は黒、
何もかもの終着の色なんだろう。

「あの子を責めないの」
「誰かを責めないの」
「自分を責めないの」
「何が悪かったのかな？」

こんな不可思議迂回があっていいものか。
責めることも、修正もできないこの気持ちはどこに？


僕らの心は、目に見えない言葉なんかが集まってできてるんだ。
それはとても日和見で、なおかつとても脆いものだ。
罵詈雑言だって、お世辞だって、
裏の裏の意味まで持っている。

全てはこの心に。
深くまで刻印されいつまでも。



「都合の悪いことは忘れたい。でも君の事は覚えていたい。」
結局何時かは忘れ去る運命なのさ。

「君にありがとうと伝えたい。だからもっと勇気があったらな」
全部他のせいにして、自分は最後まで逃げている。

呑み込んだ言葉も、
手にした命も、
悩んだあの日も、

「全て夢ではなかった」と、断言できる日はとても遠いだろう。


でも、それでも。


僕らの日々は、目に見えないものがすべてで出来てるんだ。
それはどうも不確かで、なおかつとても醜いものだ。
だけど宝物で、僕の青春で、
君との記憶を映している。

とても滑稽で、やはり辛いもので、
なのにどうも僕らに必要だ。

溢れた涙も、
言えなかった想いも、
傷付いた日々も、

「全て夢ではなかった」と、せめて今日から歌おう。


いつか、君に伝えられるように。

蜘蛛の子散らせ、心象砕せ。→←あい・めいく・ゆう

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す