#7 ページ33
階段を上まで登れば、
その雰囲気から解散したのだろうと想像出来た。
まだ多く残る隊員の中でわたしはある人の背中を探す。
恐らく、この場でマイキーと同じくらい動揺しているであろう人。
左から右へ視線を動かせば、その人物はすぐ見つかる。
いつだって
どこだって
その背中は誰より早く見つけられる自信がある。
『千冬！』
わたしの声に振り向いてくれる千冬。
「場地さん…どうだった？」
千冬のその問いにわたしは首を横に振って答える。
そんなわたしを見た千冬は
「そっか。」
とだけ呟いた。
『千冬…大丈夫？』
「ん？…あぁ、いきなりで驚いたけど割と大丈夫。」
『……そうなの？』
「おぉ。場地さんがマイキー君のこと裏切る訳ないじゃん。
それに、Aの事も。」
さも当たり前かのように千冬はそう言い切った。
『…』
「何か考えがあるんだと思う。俺は場地さんの力になりたい。」
『千冬…』
なんで千冬はいつもこう…
千冬は信じてる。
圭介の事を心から。
元気づけようとして逆に元気づけられるなんて。
こんなに想われて圭介はなんて幸せ者なんだ。
わたしもこんな風になれるかな。
…こんな風になりたいな。
「俺も少し考えてみようと思うんだ。」
『うん。』
帰っていく千冬を見送る。
『…』
ああは言ってたけど、
いつも隣にいた圭介がいない。
その事実を実感したとき
心細くなったとき
ひとりじゃないよって伝えたい。
わたしじゃ圭介の代わりにはなれないと思うけど…
千冬の力になりたい。
いつもわたしを支えてくれる千冬の力になりたい。
『…千冬！』
振り向いた千冬になんて言えばいいのか迷う。
「A？」
『いつでもうちに来ていいからね。わたしはいつでも千冬のそばにいるからね。』
こんなありきたりな事しか言えないわたしに千冬はわたしのあの大好きな笑顔で、
「あぁ。」
って言って、またわたしに元気をくれる。
千冬の背中を見送ったわたしはマイキーの元へ歩き出す。
と、誰かに声をかけられた。
「A」
声のした方に顔を向ければドラケンが立っていた。
「場地は？」
わたしは千冬にしたのと同じように首を横に振って答えた。
『ごめん、何も出来なかった。』
「いや、お前もあんま気にすんなよ。」
『…マイキーは？』
「向こう。」
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Tmwixx(プロフ) - 奏さん» 更に返信頂いてありがとうございます!!!!励みになります!!頑張ります(๑و•̀ω•́)و (2022年10月30日 14時) (
レス) id: b0a6614095 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - Tmwixxさん» 姫なら……破け、る…www読むにきまってます！更新待ってますから！頑張ってください！ (2022年10月30日 12時) (レス) @page20 id: 59220ffc51 (このIDを非表示/違反報告)
Tmwixx(プロフ) - 奏さん» 奏さん!!コメントありがとうございます!!嬉しいです!!浴衣……破れ…るんでしょう！姫なら!!笑引き続き楽しんで頂けたら幸いです!!これからもよろしくお願いします┏○ﾍﾟｺ (2022年10月24日 21時) (レス) id: b0a6614095 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - めちゃくちゃ良かったです！浴衣って破れるもんなの…？頑張ってください！更新待ってます！ (2022年10月24日 9時) (レス) @page10 id: 59220ffc51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Tmwixx | 作成日時：2022年10月21日 22時
