旗は何より大事 #1 ページ10
2005年7月20日
「いらっしゃいませー」
夏休みに入り学校は休みだが、仮にも受験生なので家で勉強をしていたらマイキーから連絡が入った。
(そういえば進路の事も考えなきゃな…。)
そんな事を考えながら待ち合わせのファミレスへ入れば呼び出した本人の声が響く。
「旗が立ってねぇじゃん!」
『…』
「俺はお子様セットの旗にテンションが上がるの!」
「すみません。すぐお持ちします…」
マイキーの旗への思いは凄いからな。
すると、懐から出した旗をお子様セットのオムライスに刺すドラケン。
「ほら、マイキー。旗だぞー。」
「うわぁぁぁ!さすがケンチン!」
旗が立ってテンション爆上がりのマイキー。
ドラケンはいつも旗持ってるのかな?
っていうか、旗ってどこで売ってるんだろう。
ドラケンひとりで旗買ってんのかな。
……シュールすぎる。
笑いを堪えながらふたりに声を掛ける。
『おはよー。』
「おー。」
…と、奥の席にいた人と目が合う。
(たけみっち?)
目が合った瞬間すごい勢いで隠れたので、話し掛けない方が良いのかなと察する。
(まぁ、いいか。)
ドラケンがずれてくれたのでドラケンの隣に座る。
美味しそうに食べるマイキーを見ていると自然と笑顔になってしまう。
『マイキー、おいしい?』
「うん!」
「Aはなんか食うか?」
ドラケンがメニューを差し出しながら聞いてくれる。
『いや、大丈夫。ありがと。』
昨日お金貯めるって決意したからね。
ドラケンも何も食べないようなので、聞いてみる。
『ねぇ、なんでたけみっちいるの?』
「朝、いきなし付き人になりてぇとか言ってきた。」
『付き人?なんで?』
「知るかよ。」
『で?おーけーしたの?』
「するかよ。」
『ふーん。……ん?じゃあなんでいんの?』
「知らねぇ。」
謎すぎる。何がしたいんだろう。たけみっち。
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作者名:Tmwixx | 作成日時:2022年10月10日 9時