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#2 ページ29

ドラケンに言われた場所へ来てみれば
そこにはたけみっちやヒナちゃん、エマもいた。


いつか見たたけみっちのお友達と楽しそうにサッカーをしているマイキーを遠くから見る。


あぁ。いつものマイキーだ。


わたしの中のマイキーはあの日の冷たい目と声のマイキーで止まっていたから、なんだか少し安心する。


そんなわたしに気づいたドラケンがマイキーに声を掛けた。


「マイキー!A、来たぞ。」


こちらを見たマイキーと視線がぶつかる。


『…』


「…」


マイキーがこちらへ歩いてくる。


わたしもマイキーへ近づこうとするが足が動かない。

怖い……のかもしれない。


そのままわたしの前まで来たマイキーは迷うことなく頭を下げた。


「ごめん。」


『…』


「オレ、Aに酷い事言った。言っちゃいけない事言った。」


『…』


「謝って許してくれるなんて思ってねぇけど、とにかく謝りたかった。ほんと、ごめん。」


下げる頭を持っていないマイキーが頭を下げている。



なにこれ……夢?



目の前の現実に放心状態のわたしをよそに
マイキーは続ける。


「オレ、Aいなきゃだめなんだよ。離れて分かったんだ。だから、東卍抜けるなんて言わないで欲しい。」


マイキーのその言葉に嫌でも思い出されるあの言葉。



“オマエは、もう必要ない”



『……でも、必要ないって思ってるんでしょ?』


「思ってる訳ねぇじゃん!」


『思ってるから言ったんでしょ?』


「思ってねぇ!…言った本人から言われても信じられる訳ねぇと思うけど、ホントにそんな事…思ってねぇんだ……」


最後の方は消え入りそうな声だった。


『…』


「たけみっちが言ってた。オレとケンチンが争って東卍がバラバラになるのは悲しいって。みんなが争っちまうって…オレ、そんな事考えた事なかった。」


たけみっちが仲直りさせてくれたのかなって何となく思った。

何があったのかは分からないけど、たけみっち凄いな。
後でちゃんとお礼言わないと。


「それで、思ったんだ。今までだってケンチンと喧嘩なんてたくさんしてきた。何も今回が初めてじゃねぇのに、なんで今回に限って東卍がバラバラにまでなっちまったんだろうって。今までと今回は何が違ぇんだろうって。」


こんなに喋るマイキーは珍しいな。


「それで、気づいた。Aがいねぇからだって。」

#3→←仲直りとお誘い #1



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設定タグ:東京リベンジャーズ , 松野千冬 , 原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:Tmwixx | 作成日時:2022年10月10日 9時

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