ヒメ【東京リベンジャーズ】参 (ページ2)

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東卍は日和らない #1 ページ2

※千冬は場地さんのバイクを受け継ぐ以前にはバイクを持っていない設定となっています。

2005年7月19日

今日は集会の日。

わたしはいつも通りマンションの外でお迎えを待っている。
7月ともなると夜も暑い。
特攻服とかすごい暑いけど、着ない訳にはいかないのでしょうがない。

くんくんくん…

自分の匂いを確認してみる。
臭くない…と思う。

先程圭介から
【今日はこっちで迎え行くから】と連絡が来た。

こっちって何だ。

と思いながら多分圭介が来るんだろうと結論づけた。

圭介は髪が長いから後ろに乗ってると髪の毛がなびいて凄く邪魔だ。
だけど迎えに来てもらっている手前そんな事言えないので
…いや、圭介だからいいか。

そういえば圭介はなんで髪を伸ばしているんだろう。
髪が短いときはもっと可愛いかったのになぁ。
八重歯と相まって。

なんて考えていると、
遠くの方から聞き慣れた音が聴こえる。

ウンバァァァァ…

バイクの排気音で誰だか分かるのはわたしの特技だったりする。

ウンバァアアァア

段々と近づいてくるバイクの音に立ちあがる。
と、目の前に現れたのは圭介のバイクに乗った千冬だった。

『？』

わたしを見つけると笑顔で名前を呼んでくれる。
しかも、手を振ってくれるというオマケ付きで。

「A！」

『くっ…！』

不意打ちの千冬は心臓に悪い。

手を振ってくれている千冬に近づいていく。

『バイク、どうしたの？』

「場地さんに借りた！」

『借りた？』

何故？
不思議に思い首を傾げていると、

「はい！」
と、メットを渡してくれる。

そして、
「乗って！」
と後ろのイスを笑顔で叩く。

なんだこの可愛い生き物は。
可愛い過ぎて、終始地団駄を踏みたい衝動を抑えながら素直に千冬の後ろに座る。

それを確認した千冬は、

「じゃあ出発！」

と、バイクを走らせた。