ヒメ【東京リベンジャーズ】弐 (ページ38)

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たけみっちに会いに行こう #1 ページ38

2005年7月8日

喧嘩賭博の翌日。

今日は平日だが学校は休み。
うちは私立なので、たまにこういう平日休みがある。

いつもより少し遅く起きて勉強をして、
そろそろお昼ご飯を作ろうかと思ったとき。

ピンポーン…

インターホンを確認すると昨日も一緒だった人が画面にうつっている。

『マイキー、学校は？』

「Aおはよー！あけてー。」

『…』

答えになっていない。

わたしはいつも通りボタンを押そうとして、止まった。

(これは、どうなんだ？)

昨日散々ドラケンに言われたこと。

“マイキーとの距離がバグってる”

わたしにとってマイキーは家族みたいなものなので今まで特に何も気にした事がないけれど、千冬にフラれたくなきゃ言う事聞けと言われたら気にする他ない。

だってフラれたくない。

マイキーを家にあげても良いものなのだろうか？

……分かんない。

「…？ケンチン、あかない。」

「葛藤してんだろ。」

インターホンからそんな会話が聞こえる。

ドラケンがいるなら良いんじゃないか？
いや、ドラケンも男だぞ？

……？？？

あぁ！分かんない！
勢いに任せてボタンを押した。

「あ。あいた。」

――

ガチャ

「お邪魔しまーす」

マイキーは家に入ってきていつも通りクッションを抱いてソファーに寝転ぶ。

遅れてドラケンも入ってくる。

『ていうか、学校は？』

「今日は行かない。A、お腹空いた。」

マイキーの言葉に冷蔵庫を覗いてみれば丁度いいものを見つける。

『焼きそばでいい？』

「うん！」

『ドラケンも食べる？』

「おー。」

3人分の焼きそばを作っているとリビングに飾ってある写真を見ながらマイキーがわたしを呼んだ。

「ねぇ、A。」

『んー？』

「千冬ともうちゅーした？」

『なっ…！？』

予想していなかった質問に焼きそばの袋を落として固まる。

「……ふーん。」

『何も言ってない。』

「A見てれば分かる。」

『…』

マイキーはその先は特に何も言わずテレビのリモコンを手にとった。

なんだったんだ。今の質問は。

お昼ご飯を食べ終わるとマイキーが言った。

「んじゃ行こっか。」

『え？どこに？』

てっきりいつも通り寝るのかと思っていたので、少しびっくりする。

「溝中。」