ヒメ【東京リベンジャーズ】弐 (ページ18)

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荷物を持って教室を後にした。

靴を履いて外へ出る。

あたりは既に暗くなってきている。
だいぶ長居をしてしまったらしい。

急がなければ。

小走りで駆けようとしたその時。

「A!!!!」

三ツ谷の声が聞こえた。

そのまま後ろを振り返り、先程までいた教室を見上げれば三ツ谷が窓からこちらを見下ろしていた。

『？』

忘れ物でもしたのかと思い、急いで確認する。

携帯…ある。

財布…ある。

チョコ…持ってる。

忘れ物ではない。…と思う。

『どうしたの？』

何かあったのだろうか？
時間もないのでそのまま三ツ谷に向かって叫ぶ。

「…」

でも三ツ谷は黙ったままだ。

『？』

何も話さない三ツ谷。
ほんとに何かあったのだろうか？

「…」

『…』

「…」

『三ツ谷？』

「…ッ、頑張れよ！ここから応援してっから。」

わたしはその言葉に頷いて答える。
そして握った拳をまっすぐ三ツ谷に向かって上げる。

それを見た三ツ谷は同じように拳を出してくれる。

『行ってくる。』

最後にそう呟いてわたしは校門を出た。