#2 ページ11
なんだって？
「エマの名前出した途端、マイキーもドラケンもスイッチ入るなんて面白ぇのな。」
スイッチ入れたの？
マイキーとドラケンの？
…行くの怖くなってきた。
「ついでにひーめの名前も出したら、みんなのスイッチ更に入ってちょーウケた。」
ついでってなんだ。
ついでって。
え、待って、みんなスイッチ入ってんの？
なにそのカオス。
「んじゃあね、ひーめ。また連絡するねー。良い夜を。」
「またな。」
素直に帰るんだ。
灰谷兄弟っていくつだっけ？
なんだか凄く大人びて見えるな。
良い夜を。
なんて言葉が出てくるなんて、
…やっぱ六本木は違うな。
『え、待って、連絡？』
教えてないよね？わたしの連絡先なんて。
怖。
灰谷兄弟怖。
――
着いてびっくり。
一虎をはじめ、マイキーもドラケンも圭介も。
みんなとても素敵な洋服を身にまとっていた。
とりあえず落ち着いているらしいので胸を撫で下ろす。
一虎が若干…いや結構乱れている事に関してはツッコんだ方がいいのか？
まぁ、いいか。
なんとなく想像はつく。
『みんなお疲れー』
いや、ここは、
『ご招待ありがとう。』
かな。
「A！！！」
わたしをみつけた途端飛びついてくる一虎。
待て。その汚れた服のままくるな。
と思った所で、時すでに遅し。
『あー…』
「ったく、ほらよ。」
と、濡れタオルを差し出してくれるロン毛。もとい圭介。
『ありがとう』
「聞いて！A！こいつパーティーに母親呼んだんだって！さすが場地だよなぁ！！」
「あぁ！？」
一虎の言葉に心があったかくなる。
『ふふ、そっか。』
涼子ちゃん、嬉しいだろうな。
『んで、ドラケンはエマ？』
「あぁ！？」
少しニヤけながらドラケンに話を振ったらキレられた。
理不尽！
「A、ちょっとこっち手伝ってー」
え？わたし招待されたんだよね？
と、疑問に思いながらも手伝うけれども。
マイキーの言うことは絶対だ。
というか、
『何時からなの？まだ準備中？』
「んー、あと1時間後くらい？」
『え？』
なぜわたしはここにいる？
呼ばれた時間は間違えてないはず。
「手伝ってもらうためだよ？」
「ほら、そっち持て。」
「A、早くこっちー」
「A、マイキー呼んでるぞ。」
『…』
まぁいいか。
こうゆうのって準備も楽しいよね。
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作者名：Tmwixx | 作成日時：2022年11月2日 20時
