ヒメ【東京リベンジャーズ】壱 (ページ15)

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マイキーの友達ならきっとこの先よく会うようになるのだろうと、とりあえずマイキーへのお願いを諦めて挨拶をする。

『はじめまして。AAです。』

「あ、えっと、龍宮寺堅です。」

(龍宮寺って…かっこ良！)

「？」

周りにはいない初めてのかっこいい苗字に出会って感動しているわたしに不思議そうな顔をしているケンチン。

『ごめん。みんなわたしの事はAって呼ぶからAでいいよ。えっと…ケンチン？』

「一応みんなはオレの事ドラケンって呼ぶよ。ケンチンはたった今コイツがつけた。」

マイキーがケンチンと呼んでいるので
わたしも同じように呼んでみると丁寧に教えてくれた。

「Aもケンチンって呼べよ！」

先程と変わらない笑顔で提案という名の命令をしてくるマイキー。そんなマイキーを見てからケンチンを見て答える。

『…じゃあドラケンで。』

「なんでだよ！」

マイキーがブーブー言っているが気にしない。

さっきわたしの話を遮ったせめてもの反抗だ。

『じゃあわたし行くね。』

まだマイキーがブーブー言っているが、
生憎わたしは急いでいるのだ。

蹴り？踏み？も見れたので満足である。

さっきのを忘れない内に自分でもやってみたい。
出来る出来ないは置いといてイメージ練習はとても大事だから。

『ドラケンまたねー。』

「お、おー。」

わたしは急いでその場を後にした。

だから、
ふたりがその後どんな会話をしてたのかなんて知る由もない。

「何あんなに急いでるんだ？」

「早く道場に行きたいんだろ。」

「道場？」

「アイツ毎日のように通ってるから。」

「へぇ…あいつも強いの？」

「…」

「…？」

「Aは強ぇよ。」