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「レイ」

Aはレイを見て少し目を輝かせた。
その無邪気な子供のような瞳にレイは呆気にとられる。今までそんな顔で俺の事見た事なかっただろ、と。


「…なんだよ」

「や、ノーマンがエマ連れてどっか行っちゃったからさ…一人で寂しいなって思ってたらレイが来て…嬉しくなった、そんだけ」


はにかんだ様に歯を見せて笑うA。普段は見せないその表情に不覚にも鼓動は早まり、照れさせるはずが逆に照れさせられてどうする、とレイは自分に鞭打つ。
しかしさっきの顔は好都合だ。とレイはAに近づく。


「なぁA、ほんとどうしたよ?前まで俺と二人っきりになってもそんな嬉しそうな顔しなかっただろ、なんでいきなり…」


顔が真っ赤になるのを必死で抑えながら、Aに顔を近づけ


「もしかして、俺の事意識してたり?」


言い切った、と一息ついたのが運の尽き。Aはそんなレイを見逃すほど優しくない。


「…そうかも、私レイの事好きになっちゃったみたい」


「は!!??」


「だって…いきなりレイから距離詰められるなんて今までなかったし…なんか、びっくりしちゃって」


「ちょ、待て、落ち着け」


「レイ、私の心臓凄い速さで動いてるの、ねぇ…レイも触れてみて?」


そう言って詰め寄りレイの手を取るA。
Aに引き寄せられるレイの左手。手すりを持っている右手は手汗が酷い。


「ちょ、ほん、とそれはヤバいっ!て、お、いA」


だんだんとAの左胸に引かれるレイの左手。目の焦点が合わなくなり、汗が出て、きっとAの動悸なんかよりレイの方が酷いことになっている。


「ちょ、Aマジで…!」


もうあと少しで触れる、という時に

ぐ、と掴まれていた手を思いっきり引っぱられてバランスを崩してしまったレイ。
しかし予想通り、と言わんばかりにAがそれを空いた手で抱き抱える。


「…なぁ〜んちゃって。
…ねぇレイ、本当は“触れなくて残念”とか、思ってたり?」


ボッと自身の顔が熱くなるのを感じたレイ。


「あ、ぅ、お、まえ…!」

「図星かぁ、レイってば変態〜」


恥ずかしくてその場に座り込んでしまう。そんなレイにAは近付き、



「ごめんね、レイが可愛いから虐めたくなったんだ、でもさ、意識してたのって私じゃなくて」


“レイの方でしょ”


「もうちょっと強引だったら危なかったかも」


そう言って去っていったAの言葉を再確認し、結局自分が照れてしまうレイだった。

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めい - そこで終わり···ダトォ?!(ジョジョ風(多分)) (2月12日 19時) (レス) @page15 id: 16df366cc3 (このIDを非表示/違反報告)
桜峰瑠璃(プロフ) - 終わり…ダトォ!?!?(ジョジョ風) (2021年8月9日 19時) (レス) id: 643076eff9 (このIDを非表示/違反報告)
momo - 頑張ってください! 更新待ってます! (2021年4月21日 16時) (レス) id: 9f6e73b782 (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - こ、コレで完結ですか,,,? (2020年11月26日 0時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
加代 - え!これ、完結したんですか!?この小説気に入ってたのに (2019年12月10日 22時) (レス) id: b88dbf05ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:七冬 | 作成日時:2019年5月20日 17時

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