飛影捕獲大作戦！？ (ページ4)

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勢揃い…？ページ4

「うっせーぞ桑原！おめーが戻って来ねーから待ちくたびれたぜ。…お。なーんだ、Aじゃねーか！」

怒鳴り声の直後、かったるそうな足音を廊下に響かせながら退屈そうに腕を回した姿で目の前に現れた顔も、Aにとっては良く知る人物だった。
しかし、直ぐに持ち前の明るさで笑顔を見せる幽助にAも笑顔を向ける。そんな幽助の肩を桑原が掴むと、Aに背中を向けて何やらコソコソと話し始めた。

「何ィー、鴉だぁ？ないない、そりゃ有り得ねーって！…でも別の妖怪の可能性もあるかもしんねーし。丁度良い機会だしさ、みんなの前で詳しい話聞かせてもらうっつーのは？」

桑原も幽助の提案に頷き、軽いノリで彼女を自宅に招き入れることにした。

「こっちが蔵馬であっちが飛影だ。」

桑原は自室の扉を開けると座っている赤髪の相手と、窓に向かって背を向けている小柄な二人を交互に指差し大雑把に紹介をした。
蔵馬は柔らかな笑みを浮かべつつ口を開く。

「初めまして。えーと…」

「Aです。突然お邪魔しちゃってすみません…っあ！！」

遠慮がちに室内へと足を踏み入れると軽く頭を下げて、紹介されたばかりのもう一方の相手に目を向けた。全身黒ずくめの人物が目に入り、興味無さそうに背中を向けたままの人物に歩み寄る。

「あのー…始めまして。…あの、ね、桑原くん。さっき見たカラス、ちょうど彼ぐらいの大きさだったの。…カラスっぽい鳥だったんだけど、そういえば頭に鶏冠が…生えてたような気もしないでもない。」

返事が無いばかりか見向きもしない相手に困惑しつつも、無礼を省みずに思い出された特徴を付け加えながら背後から説明をし始めた瞬間、素早く手首を掴まれ、黒いマントに引き寄せられた。腹の辺りに伸びた片腕できっちり身体が拘束されるA。

一瞬の出来事に悲鳴を上げる余裕さえない。

自分の身に何が起こったのか理解出来ぬまま、まだ見ぬ相手の顔を拝もうとチラリと横を向いた。

「ひっ…！」

今まで気づかなかったが、自分の首元には、なんと一見刀にも見える剣の鋒が向けられていたのだ。

非現実的な展開に心臓は跳ね上がり、一瞬のうちに顔面が蒼白する。