飛影捕獲大作戦！？ (ページ26)

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嫉妬ページ26

寂しくないわけじゃないよ。
…やっぱり寂しい。

どうしようもない想い。
責める対象人物の無い嫉妬心を私は石に抱いていた。

それから何日も何日も経って、彼が私に会いに部屋へ来てくれたのが今日。
二人愛を確かめ合った後、私は服を着てベッドの脇に置かれた二つの石の片方を何気に手に取った。
まだベッドで横たわる飛影は一瞬こっちを気にしたけど、すぐに視線を天井に向けてしまって何を話すわけでもない。

また再びあの嫉妬心、だ。

“…飛影、私はどうしてこんなに醜い感情に支配されちゃったの？”

寂しいって口にしたら、別れなきゃいけなくなる気がして素直に気持ちが言えない。

住む世界の違う彼が私の気持ちを受け入れてくれただけでも奇跡に近い。
だからこそ、それだけで満足だったはずなのに。

恋人同士になったら私の中の飛影の存在が大きくなっていって、どんどん好きって感情が強くなって。止まらなくなった。

そうはいっても、やっぱり束縛なんて出来ない。

「…あのさ、喉が渇いたから飲み物取ってくるね。」

私は、部屋を後にすると同時に廊下を駆け抜け玄関から飛び出た。

手には石を握りしめたまま。

“その後、私はどうしたんだっけ？”
ああそうだ、変わったおじさんに出逢ったんだ…。