君の気持ち ページ17
お昼過ぎに目が覚めて、一人でうどんを茹でて食べた。
熱を測ると37.0℃に下がっていた。
そして僕のスマホには通知が1件
「了解。お大事にね」
こんなメッセージ一つで、僕の胸はジクジクと痛み出す。
顔を見るのがこんなに怖いのに、本当は今すぐにでも会いたい…
だって好きな気持ちは変わらないから。
どんなに嫌われたって、僕の好きな人は勝利だけなんだ。
叶わなくても、好きでしかいられない。
ずっとずっと前から、そうだったんだ。
食器を片付けて、また布団に潜り込む。
頭痛も怠さも良くなって、頭はすっかり冴えてしまっている。
あの日から、ずっと考えていることがある。
どうしてあの時、勝利は僕にキスしたのかな…?
「つい」って言ってた。
あの時はそんな風に言われたことがショックだったけど、
勝利はそんな「つい」でキスをするような男なのかな。
考えると、勝利の今までの恋愛経験を聞いたことがなかった。無意識に聞かないようにしていたのかもしれない。
だから本当のところは分からないけど、勝利がそんな軽い男とは思えない。
本人に聞くしかない………。でも、そんなこと…
『 ピンポーン 』
そんな音で目を覚ましたのはすっかり外も暗くなった頃だった。
考えごとをしているうちにまた眠ってしまったらしい。さすがにまだ本調子ではないのだろうか。
『 ピンポーン 』
また音がしてはっと我に返る。玄関のチャイムが鳴っている。お姉ちゃんが宅配でも頼んだのだろうか。
急いで起き上がると少し立ちくらみがしたが、「はーい」と返事をしつつ階段を駆け下りた。
そして、インターフォンの画面を確認もせずにドアを開けたことを少し後悔することになる。
「勝利………」
そこには会いたくて、会いたくなかった勝利の姿があった。
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ピヨ(プロフ) - かずえ さん» わ〜ありがとうございます(≧∇≦)鈍感聡ちゃんに不器用な勝利くん…そろそろ転機が訪れる予定ですが、よかったら見届けてやって下さい♪ (2018年3月12日 23時) (レス) id: 8cf126ec24 (このIDを非表示/違反報告)
かずえ - 初めまして!『聡ちゃん…この鈍感めー!!(モダモダ)』となりながらいつも見ています(^^)甘酸っぱくて、もどかしくて、2人共可愛くて、とっても続きが気になります!次の更新も楽しみにしています。 (2018年2月21日 16時) (レス) id: 6d59a6d31a (このIDを非表示/違反報告)
ピヨ(プロフ) - ほのかさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…!!のんびりな更新ですが楽しんでもらえたら幸いです(*^^*) (2018年1月5日 13時) (レス) id: 260e8b028e (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - こんにちは!!いつも小説見させてもらってます!ほんとにこの小説がだいすきで、更新されたらすぐ見てます笑 これからも頑張ってください!fanより (2018年1月3日 13時) (レス) id: 5c187ffec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピヨ | 作成日時:2017年9月5日 0時