第十四夜 ページ17
でも、そんな幸せな日々が長く続くことはありませんでした。
「……ごめん、モルジアナ。キミのこと、守れなくなっちゃった」
「大切なお話」を終えて外から戻ってきたAさんは、何時もの笑顔を消して暗い顔でそう言ってきたんです。
当時の私は小さくて、国の事なんて何も分からなくて、なんで、とただただ不思議がっていました。
「……俺の、国の王様が変わるんだ。それで、帰還ーーいや、国に帰って来い、って言われてね」
「もう、キミの怪我を治してやることも、一緒に寝るのも、……出来ないんだ」
当たり前となっていた日常が今、消える。領主様に打たれても、逆らえず怪我が増えて、鎖の跡が強く残る生活が、戻ってくる。
それを考えると私は怖くて、泣き出してしまったんです。人の心を持たない彼は、その時どうしていいのかわからないと言った様子でただひたすらに私の頭を撫でてくれていました。
「モルジアナ、大丈夫。……俺とキミはまた、会えるよ」
なんで、とまた同じ質問をする彼は「そればっかだなあ」と呆れながらも笑って答えてくれました。
「ドレイがいくら辛くても、絶対にいつか助けに行くから。
俺がその×を××てあげる。……俺はキミのナイトだから、キミを守ってあげる」
抱きしめられた際に見た彼の耳は赤くて。それがおかしくて涙を流しながら笑ってしまった私を彼は恥ずかしがりながらまた、約束してくれたんです。
「前にした約束は、キミを守る事。それは、もう出来なくなってしまったから破棄だ。
……次の約束は、キミのその×を××こと」
ちゃんと覚えてなよ、と笑う彼に私は、
「ーー私は、今でも彼の約束を思い出せないでいます」
ーー
遅れてすみませんでした！(
遅れとかそういう次元じゃないので、お詫びにイラスト貼らせていただきます……。
インダス、ピアスネタ注意です。
「似合ってますよ」
「手を退け」
(http://uranai.nosv.org/uploader/common/5/0/1/50136f7a9be63aa2bc995b7d95b4516d.png)
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スノーマン - 面白いですね、もし続きがあれば楽しみにしています！ (2018年12月24日 11時) (
レス) id: acf7bd7114 (このIDを非表示/違反報告)
apipe - 続き楽しみにしてます！ (2018年11月23日 3時) (レス) id: 6a53dc23ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れんと | 作成日時：2018年11月1日 12時
