ちびすえのほのぼの日記 (ページ22)

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丈一郎 side

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これも成長してる証拠なんかな。

「あれ、誠也おらへん」

ふと目を離せば部屋におらんくて

探しに廊下を出れば何処からか物音がする ..

「トイレ？」

あいつまだトイレなんて覚えてへんぞ？

少し開いてるトイレの扉。

中を覗けば

「こら！」

『んわっ .. 』

床には無残に引っ張られたトイレットペーパー。

「こんな出してどうするんよ .. 」

『からからからーってたのしい！』

「楽しいちゃうねんもう .. 」

『くふふ』

にこにこしながら走ってリビングに向かって行った誠也。

「はぁ、片付けんの大変やんけ .. 」

なんとかトイレットペーパーを綺麗に片し

リビングに戻ればまーた、おらへん

今度はどこや、と部屋を見渡せば

影のある膨れたカーテン。

そっと気づかれへんように近づき

「 .. みーっけた」

ばぁっとカーテンを開けて中を覗けば

『きゃー』

けらけら笑ってスルリと隙間から逃げられた。

「こら、次どこいくねん！」

なんて気がつけば部屋の中、2人で追いかけっこ。

『んしょ .. 』

「こらソファーは危ないから登ったらあかん」

高いところに逃げようとしたのか

ソファーの背もたれの上に登ろうとした所を

呆気なく確保。

「捕まえた」

『にげるの！』

「だめですー離しませんー」

『やぁー！くふふ』

ぎゅうーっと抱き締めてソファーへと腰を下ろす。

「疲れたやろ、汗だらけやん」

おでこに張り付いた前髪を掻き上げて

ティッシュでぽんぽんと拭いてやる。

そしたらそのティッシュを取られて

「それぽいするからちょうだい？ .. ちょ、登んな .. 」

『あつーいね』

体に登ってくるからなんやと思えば

さっきのを真似するかのように

おでこにティッシュでぽんぽんと拭いてくれて

「 .. おにいの汗拭いてくれたん？」

『あついあつい、ねー？』

「ふふ、ありがとな？」

可愛くて、思わず抱き締めた。

このままいい子に大きくなってくれますように。