19話 ページ20
財前side
俺は慌ててさっきまでおった救護室へかけ戻った。
息を切らしながら肩を上下させ、ドアを荒々しく開く。
白石「！！‥‥財前」
「Aは！？」
言いながらベットの方を見ると、眠ったように横たわるAがそこにあった。部長はその隣の椅子に座っている。
白石「‥‥金ちゃんの球が暴発したんや。幸村クンはそれを何とか打ち返したらしいんやけど、金ちゃんはそれを‥‥」
拳を痛いほど握りしめた。ゆっくりAに近づく。
白石「今、お医者さんに来てもろてな、とりあえずは手当してもろたから大丈夫らしい。ただ‥‥」
部長は俺から目線を外すと、眠ったように動かないAに目を落とした。
白石「ボールを頭にうけてしもて‥‥意識が戻っても
、何かしょうがいが残るかもしれへんって‥‥」
頭が真っ白になった。
「‥‥‥‥っ」
なんで、そこにおったんや。
なんで俺の試合の方やなかったんや。
‥‥‥‥アホ。
ほんまに、アホや‥‥っ。
白石「財前‥‥」
じんわりと、暖かいものが目からこぼれ落ちる。
部長はそれを静かに見つめていた。
白石「大丈夫や、金色さんは‥‥目ｴ覚ましたらまた、いつもみたいに笑ってくれる」
その言葉は微かに震えていた。
「そんな確証、どこにもないやないですか」
白石「俺は‥‥信じてる」
今は‥‥そうやって言うしかないんですよね。
せめて‥‥そうやって言って、自分を慰めるために。
白石「‥‥スマンな。あ、俺ちょっと先生と連絡取ってくるから、金色さんの事、見ててくれへん？」
「‥‥はい」
そう言うと部長は静かに部屋を出ていった。
･
･
･
「‥‥‥‥なあ、A」
椅子に腰掛けて、名前を呼んでみる。
‥‥返事はない。まあ、当たり前やけど。
「なんで寝てんねん。‥‥起きろや」
浅い息遣いが、薄い掛け布団を僅かに動かしている。
「なあ‥‥。なあって！！！！」
ヤケになって布団を握りしめる。
やけど、案の定Aが返事をすることは無い
薄々、自分の感情に気がついてはいた。
けど意地を張って、自分に嘘をついてた。
「はよ目、あけてや。‥‥俺、お前に謝らなあかん事、いっぱいあるんやから」
次にこいつが起きた時、俺はちゃんと伝えられるやろうか。
そっと髪の毛をかき撫でた
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ヨネスケ - 一番最初に抱きしめる！?続きが気になります！！！頑張ってください！待ってます！ (2020年7月4日 18時) (
レス) id: 7fa4fbfbfc (このIDを非表示/違反報告)
クルエル(プロフ) - おもしろいです！！更新頑張ってください！応援してます(о´∀`о) (2015年7月11日 23時) (レス) id: a0e686486e (このIDを非表示/違反報告)
マナミ - 財前君落ちがイイです！ (2015年7月7日 17時) (レス) id: d361bbaa92 (このIDを非表示/違反報告)
うたう - 夢主が倒れた!?あ、私は財前君落ちが良いです!!更新頑張ってください!! (2015年6月7日 12時) (レス) id: 0e35da80b3 (このIDを非表示/違反報告)
あいすぷりん - 楽しみにしています！オチは白石がいいです。お願いします！ (2015年5月17日 14時) (レス) id: c0e5c18174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仙人 | 作成日時：2015年4月13日 19時
