さんわ。 ページ4
太宰side
異能力者が暴走している、いきなりそんな情報が入ってきた。敦くんと現場に向かうと驚いたことに現場の騒動は納まっていた。
大規模だったはずなのに、こんなにすぐに。異能力者だろうとは思う。けど誰なのだろう?
辺りを見回すと一人の女の子が少しフラフラしながら立っていた。あのこかな?暫くその子を観察しているとその子が歌を歌い出した。すると壊れていた建物が少しだけ修復された。
……これは驚いた。
太宰)「この騒ぎを納めたのは君かい?」
?)『はい……そうですが。』
………………
Aちゃんか……。フラフラしているし、この事件について話したいこともある。それに異能力者だ……普通に生活している、ということにも驚いたから話をしてみたい。
太宰)「一度武装探偵社に来てくれないかい?」
A『構いませんけど…』
疲れているからか、フラフラと歩く彼女にあわせてゆっくりと歩きながら話をしよう。ちなみに敦くんには眠っている異能力者を連れて先に探偵社に戻っているように頼んだ。
太宰)「Aちゃんの異能力について、聞いても良いかい?」
A『あ、はい。私の異能力……CRYSTAL TIMEは大きく分けて三つのことが出来るんです。ひとつめは、人の傷を癒すこと。ふたつめは敵を昏睡状態に陥らせること、みっつめが再生すること。一つ目と三つ目はほとんど似ていますが。』
太宰)「そしてその異能力の発動条件は歌を歌うこと、だね?」
A『!…そうです。さらにその時の自身の状態に、気分などによって、その力の大きさは左右されます。ただし、力を使いすぎると体力を消耗してしまいます。』
太宰)「ふむふむ。。。なるほど。」
A『あの……太宰さんも、異能力者、ですよね?』
太宰)「おや、どうして分かったんだい?」
A『武装探偵社の社員さんですし、それに…太宰さんの音がそんな感じしたんです。』
太宰)「音?」
不思議なことを言う子だ。音、か。
A『何か特別な力のある音。うまく言えませんけどね。』
本当に不思議なことを言う子だね。この子について色々知りたくなってしまったよ。もう少し色々聞いてみようかな。
太宰)「さっき、普通に暮らしてるって言ってたけど、つまりはほとんど異能力者と関わらないってことだよね?」
A『はい。そうです。』
太宰)「他の異能力者が寄ってくることも無いのかい?」
A『……全然。』
そうなのか。良い世界だ。
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noppi(プロフ) - 続きが楽しみです! (2022年12月26日 20時) (レス) @page18 id: 6f112c6b4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あき | 作成日時:2018年4月22日 22時