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無事に買い出しを終えて、帰路につく。
それなりの重さのある袋を2つ持ちながら、今日の夕飯のことを考えていた。
ミナトが作る料理はどれも美味しい。どんなに食欲が無くても食べれてしまうのだ。何度体重に悩まされた事か…。そんな事を考えているとお腹が小さな音をたてた。もうすっかり夕方である。
「お腹すいたな。」
そんな独り言を呟くと、すっと背後から手が伸びて持っていた袋を1つ奪われる。
「!?」
「持つよ。」
そこに居たのは眼鏡と帽子を被った男性だった。顔がよく見えないが誰なのかすぐに分かる。
「ありがとうヒロ。でもビックリするからいきなり取るのやめて。」
そう、オバレの速水ヒロだ。変装していても長い付き合いだ直ぐに分かる。そんな彼は少し申し訳なさそうに笑うと私の歩幅に合わせて歩き出した。『大人気プリズムスタァが女と並んで歩いていた!!』なんて記事にされたらどうするのかと思いながらも突っ込まずにいる私もなかなかに甘い。そんな自分と警戒心の薄いヒロに苦笑しながら歩いているとヒロが話をふってきた。
「ねぇ、千夜。コウジの事どう思う…？」
ヒロの表情は暗かった。この間、私も聞かされたことだがコウジにハリウッドでの作曲のオファーが来ているらしい。コウジは受ける気でいるようだし、ヒロも彼を応援するという結論に至った。でも、ヒロは心の奥底で、コウジが離れてしまうのが不安なのだろう。
私は少し考えて口を開いた。
「どうもこうも無い、私は応援するよ。コウジには作曲の才能があるし、それが海外にも認められた事は本当に素晴らしいことだから。コウジがやりたいって思うなら私は頑張れって思うよ。」
私が答えれば、ヒロは少し寂しそうに眉を寄せて「そっか」と笑った。その姿が余りにも弱々しくて、思わず空いた手でヒロの背中を叩く。なかなかにいい音が響いた。
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チッチ(プロフ) - えりさん» ありがとうございます。できる限り頑張ります(*^^*) (2019年4月5日 23時) (
レス) id: d936061dcb (このIDを非表示/違反報告)
えり - おもしろいですこれからも更新がんばってください!! (2019年4月5日 20時) (レス) id: aeee45da2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チッチ | 作成日時：2019年4月5日 19時
