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雲一つない青空と暖かな日差しが水を浴びた草花を煌めかせる。ホースから出る冷たい水が虹を作り、心地いい風が髪を揺らす。
ここはエーデルローズの養成所だ。今日、新しく入居者が来るらしい。氷室聖主宰から教えて頂いたのは数日前だった。急いで空き部屋を掃除し、ベッドのシーツや必要になるであろう物も全て揃えた。完璧だ。
軽く伸びをして腕時計を確認するともう少しで約束の時間だった。ホースを片しながら今度はどんな子が来るのかと心を弾ませる。新たな出会いは良い事だ。新しい発見になるし刺激にもなる。彼らの新たな1歩に繋がるかもしれないと少し期待しながら礼拝堂に向かった。
礼拝堂には、いつも通り氷室主宰とジュネがお祈りを捧げていた。邪魔にならないよう静かに入室し、最後尾の席に座って陽の光で美しく光り輝くステンドグラスを見上げる。美しい少女がプリズムショーをしているステンドグラス。物語性のあるこのステンドグラスはいつ見ても美しかった。
お祈りを終えたのか2人は見つめ合い微笑み始めた。この光景もいつ目通りでもう慣れたものだ。最初のうちは邪魔をしてはいけないと思いタイミングを見計らったりしたものだが、今はもうそんな事をすることは無い。キリが無いからだ。
「氷室主宰、仕事終了しました。」
遠慮なく近付けば、2人は驚く素振りなくこちらを見て笑う。私が慣れているように、2人も私がこうすることに慣れているのだ。
「あぁ、ありがとう。いつも助かるよ。」
「いえ、お安い御用です。他に仕事ありますか？」
「いいや大丈夫だよ。」
氷室主宰は首を横に振りながら目を伏せる。ジュネに目をやればまた微笑まれた。相変わらず整った顔立ちで女の私でもうっとりしてしまうほどだ。微笑み返していると氷室主宰が立ち上がった。
「これからも色々と宜しく頼む。千夜。」
その言葉は少し重みがある気がした。しかし私は氷室主宰の目を見て即座に口を開く。
「勿論です。私に出来ることならどんな事でも……。」
それが飛べない私の唯一の出来ることだから……。
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チッチ(プロフ) - えりさん» ありがとうございます。できる限り頑張ります(*^^*) (2019年4月5日 23時) (
レス) id: d936061dcb (このIDを非表示/違反報告)
えり - おもしろいですこれからも更新がんばってください!! (2019年4月5日 20時) (レス) id: aeee45da2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チッチ | 作成日時：2019年4月5日 19時
