声量１２％「個性把握テストごっ！」 ページ14
「な……今確かに、使おうって……」
「"個性"を消した」
"個性"を消した？
「つくづくあの入試は合理性に欠くよ。お前のようなやつも入学できてしまう」
「消した……あのゴーグル……そうか……！」
視ただけで人の"個性"を抹消する"個性"________
「_______抹消ヒーロー、イレイザ−・ヘッド！！」
「イレイザー？ 俺、知らない」
「俺もしらなーーい！！ やっぱ、しょうちゃん先生もヒーローだったんだな！！！」
「名前だけは見たことある。アングラ系ヒーローだよ」
相澤先生はあんまり皆に知られてねぇヒーローみたいだ。
「見たこと……"個性"を制御できないんだろ？ また行動不能になって誰かに救けてもらうつもりだったか？」
「そ、そんなつもりじゃ……！」
相澤先生は自分の首に巻いていた布を緑谷に巻き付け、相手を引き寄せた。
「どういうつもりでも、周りはそうせざるを、えなくなるって話だ。昔、暑苦しいヒーローが大災害から一人で千人以上を救い出すという伝説を創った。同じ蛮勇でも……おまえは一人を助けて木偶の棒になるだけ」
相澤先生はそう語った。
暑苦しいヒーローとは、きっとオールマイトのことだろう。
「緑谷出久。おまえの"力"じゃヒーローにはなれないよ」
緑谷にとってはその言葉は少し重かった。
僕は除籍になる……きっとそう考えているだろう。でも___________
「"個性"は戻した……ボール投げは２回だ。とっとと済ませな」
「指導を受けていたようだが」
「除籍宣告だろ」
皆には会話の内容は聞こえてなかったみたいだった。
その中で、寺尺はバッチリ聞こえていたようだ。
森の中で鍛えた耳。それを磁石は持っている。
が、寺尺は別に心配などしていなかった。
緑谷ならどうにかできる、そんな凄いやつだ、と相手を信じていたからだ。
緑谷は下を向いたまま、ソフトボール投げの円の中に入った。
「力の調整……僕にはまだできない……！ この一投で『できる可能性』に懸けるのか？ オールマイトも言ってたのに？ 一朝一夕には、いかないって……。ダメだ、ダメだ」
それなら、ただ全力で！！
「見込み……ゼロ……」
「まだ……まだだ！ まだ！！」
「……！？」
僕は人より何倍も頑張らないとダメなんだ！
「最大限で……最小限に……」
だから全力で！
「今」
僕にできることを！！
_________________緑谷出久は、諦めてなんていなかった。
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わらびもち(プロフ) - ぬぬさん» コメントありがとうございます！題名どうしようか悩んでるんですよー…ちゃんと題名決めたいですw (2018年5月15日 19時) (
レス) id: 89405ee6fb (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬ - おお！題名変わりました？w (2018年5月14日 0時) (レス) id: 291d425409 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらびもち | 作成日時：2018年5月12日 19時
