【HQ!!】社内恋愛禁止なんですけど！？【二口赤葦国見宮】

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「あ、そうだ。水瀬おつかれ。」


そう言って自分の袋からコーヒーを取り出して
私に差し出してきた赤葦さん。


「飲んで」

「え？」

「あれ？カフェオレ派でしょ？」

「はい！あ、いいえ！」

「どっち？」



忙しいヤツだね、なんて笑う赤葦さん。



「いつも頑張ってるから……ご褒美？かな」

「悪いですよ」

「俺カフェオレ飲めないから」



そう言って「だから飲んで？」
と付け足して笑う赤葦さんはズルい。



「ありがとうございます

……ありがたく頂きます」


「よろしい。」



そのあとも話しながら自分のフロアに課に向かって一緒に歩いて、すこし名残惜しいけどわかれた。


そして鎮座いるのは性悪上司。
天と地の差である。




「水瀬遅い」

「いつものコーヒー無かったので
違うの買ってきました」

「はーぁ？使えねーな」

「いいから飲んでみてください」

「？」

「いいから」



机に置かれた珈琲を押し付けると少し戸惑いながらもひと口飲む二口センパイ。



「.......うま」

「使えねーとか言ったの誰でしたっけー？」

「…うるせ、仕事に戻れよバカ瀬」

「はいはーい、バカ瀬は仕事に戻りますよー」



ケラケラ笑いながら隣の課を見ると赤葦さんとちょうど目が合ってふ、と笑みを零すと赤葦さんも口パクで良かったね、と柔らかく笑みを零した。



あんまり見たことない表情で少し胸が高鳴ったのは気のせいであってほしい。





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