不 幸 な 結 婚 式

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……大毅が救急車で運ばれ、会場には警察が到着した。


「A、大丈夫か……？」

「………………」


Aの傍には流星と智洋がいて、Aを落ち着かせようとしている。


「どうしたらいいの？大毅、死んじゃったら……っ」


包丁は、大毅の左胸を確かに刺していた。助かる確率なんて………。


最悪の事態を想定してみんながうつむいた時、警察が、話しかけてきた。


「新婦の、中間Aさんですか？」

「……は、い………。そうです…………」

「第一発見者やそうですね？お話、聞かせてもろてええですか？」


コテコテの関西弁。暑いわぁ、とジャケットを脱いで汗を拭く彼は、どうやら"桐山"という名前らしい。


「えー、いつ、重岡さんが刺されたことに気付きました？」

「スライドショーを見てたら、大毅のうめき声が聞こえて……。暗かったから、よくわからんかったんですけど」


Aがまた、震え出す。その体を支えたのは、流星だった。




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