不 幸 な 結 婚 式

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「廉、やばい……めっちゃ綺麗………」


顔のことか、ドレスのことか。廉はわからなかったが、それでも、廉も綺麗だと思ったので、コクコクと頷いた。


ちなみに、Aのドレス姿を見て必死に涙を堪えているのが、この結婚式場のオーナーで、Aの兄でもある中間淳太である。


「中間様、そろそろ式が始まりますので……」

「わ、もう始まるの？………あれ、この子達は？」


ようやく廉たちに気付いたAは、自分よりも年下に見えるのに、自分よりも背の高い彼らを見て目を見開いた。


「俺の教え子！また後で紹介するわ！飛び入りでごめんな？適当に立たせとくから！」

「え、いいよ！ちょうどね、"やっぱり行けません"って人が四人いて。料理とかもちゃんとあるから、安心して？じゃ、あとでね」


Aの優しさに、一気に惹かれた四人。こんないい女性と結婚できるなんて幸せ者だな、と、花婿を羨んだ。


「ちなみに、Aは超モテモテやったからな。しげ、一部の男子からは嫌われててん」


ええやつやのに、とため息をついた望は、寂しげにAの背中を見つめていた。




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