溜まり場 ページ38
イース「ここ」
色々な事を喋りながらそこそこ長い距離を歩いていくと、遂に目的地に到着したようだ。
イースがここと言っているのは、宿やホテルではなく普通の一軒家 (ただし、やや大きめ) に見える。
イース「……ただいま」
イースはそう呟き、玄関ドアを開けて中へ入った。ただいまと言うイースに疑問を持ちながらも、Aも急いで後に続いた。
「ワフッ!」
イースとAが玄関に入るなり、かわいらしいわんこが駆け寄ってきた。薄い色の毛でもふもふしていて、思わず撫で回したくなるほどの魅力に満ち溢れている。犬種はよく分からない。
そのわんこを追って、一人の男性が現れた。
?「あっ、こら花たまご!」
イースに引き続きまたしても色素の薄い、プラチナブロンドっぽい髪色に紫目の男性だ。全体的に柔らかい、優しい印象をうける。
それにしても花たまごはわんこの名前か。
?「あ、アイス君おかえり……? その子は?」
何処かに隠れているわけでもなんでもないため、当然Aは見つかる。見つかるという表現は正しくないかもしれないが。
そして、Aは男性のおかえりという言葉でここが宿ではなく家だと確信した。
男性に問われた事に対して、イースはただ一言、
イース「迷子」
と答えた。だが、
?「迷子」
と男性が復唱したのを見て、さすがに言葉が足りないと思ったのか付け足した。
イース「とりあえず、ここに泊めてもいい? あ、後この子も、国」
?「僕はいいよ! かわいい子がいるのは大歓迎だから!」
そうイースに答えた後、男性はAに向き直る。
ティノ「Hauska tutustua! 僕はティノ・ヴァイナマイネン。ティノって呼んで下さい!」
A「沙蓮国の、Aと申します。突然すみません。どうか一日だけ、よろしくお願いします。ここは、ティノさんの御宅ですか? 後日、必ず御礼を致します」
頭を深々と下げつつ、自己紹介と挨拶を兼ねた口上を述べる。
ティノ「わぁ丁寧ですね! あ、ここは僕の家じゃないです。んーと、なんて言うか、んー……溜まり場、みたいな?」
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Hauska tutustua! (フィンランド)… はじめまして!
掛け持ちってするもんじゃないっすね。儂にゃあ無理じゃ。
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いべりあ〜の(プロフ) - 現在ちょっとずつ書き直し中。そのため書き方や呼び名などに多少の差あり。特に後半はまだ書き直してないため、小説の書き方にのっとっていない場合があります。 (2017年7月31日 12時) (レス) id: c03c00c0f5 (このIDを非表示/違反報告)
スペイン親分最高! - コリュコリュさん» コメントありがとうございます!ロヴィの描写頑張ったので光栄です! (2016年12月6日 20時) (レス) id: c03c00c0f5 (このIDを非表示/違反報告)
コリュコリュ - めっちゃ面白いです!ローマノが可愛すぎます!!! (2016年12月6日 15時) (レス) id: 0acbc62813 (このIDを非表示/違反報告)
スペイン親分最高! - うわあ!コメントが!ありがとうございます!!生き返ってくださいっ! (2016年11月15日 21時) (レス) id: c03c00c0f5 (このIDを非表示/違反報告)
りあ - もう、最高過ぎてし…ぬ… (2016年11月15日 16時) (レス) id: 6b887208f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いべりあ〜の | 作成日時:2016年9月6日 21時