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174._偽装 ページ28

『私のことは気にしないで。クラピカは何て言ったの?』

ゴンは少し息を整えて言う。

「旅団が死んだって」

「!」
『………』

…旅団が死んだ、とクラピカが言ったのか。
その言葉にキルアは目を開く。

「ホントかよ!?」
「ダメだつながんない。電源切られちゃった」
「確かにそう言ったんだよな」
「うん。…それだけ言って切れちゃった」

旅団が死んだ、とだけ。つまり詳細は分かっていないのか。…クラピカ自身も放心状態にある。

旅団の誰かが死んだ、という情報ならまだしも旅団が死んだ……つまり全団員、もしくは団長が死んだということ。…………あり得ない。

地下でゼノさんとシルバさんがクロロを暗殺対象から外したのを見ている。あの場であれ以上の手練れがどこにいる。__ブラフだ。偽情報。しかしクラピカが放心するような証拠はあった。…死体の偽装。頭を潰して判別がつかないようなものではなく、念によるフェイク…あり得る。

私はある程度旅団員の念能力は知っているが全てではない。でも死体のフェイクを作るような能力は知らない。……初めて顔を合わせた二人。あのどちらかの能力か、?もしくはそういった能力を持っているものに依頼した。
はたまた、マフィアがそうした…。
旅団を捕まえる必要がなくなったから。…なぜなのかは分からないが考えることはできる。

「…A、」

二人の目がこちらに向いていた。…散々仲良いアピールしといて死んだって報告だもんな。
二人は私の様子を伺っていた。

旅団が死んだ、という報告に驚きはしたものの、そこまでではない。私は彼らの強さをよく知っている。そして否定するだけの状況証拠が頭にあった。私は二人を安心させるように笑う。

『大丈夫。というか、多分旅団は死んでない』
「え、?」

二人は目を丸くする。

『誰かが死んだ、ならまだ分かるけれど"旅団"となると全団員か団長が死んだということになる。一体マフィアはどんな人物を呼んだんだろうね。……実はクラピカを探している最中、ゼノさんとシルバさんがいたんだけど』
「親父たちが!?」

キルアの驚きに私は頷く。

『そう。でも、途中で依頼が破棄されたのかそのまま帰っていったんだ。その時、旅団は生きていた。ゼノさんとシルバさん以上の強い人間が他に居たと思う?』

キルアは口を閉じる。そして小さく「いや…」と答えた。

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JRPG(プロフ) - コメントありがとうございます。とてつもなく間が空いた気がするのは気のせいではありませんでした。ただ凍結することはないので連載再開までに終わるかどうかですね。 (2021年10月16日 20時) (レス) id: 1f8a9e8183 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 更新待ってます (2021年10月4日 0時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 好きです!! (2021年8月12日 1時) (レス) id: 87c9802a04 (このIDを非表示/違反報告)
かるー(プロフ) - 大好きです、、、、! (2021年7月26日 13時) (レス) id: 23539fd70e (このIDを非表示/違反報告)
めありー(プロフ) - コメント失礼します。ずっと前から大大大大大好きです!!!!応援してます!!先の展開が楽しみで仕方ありません!! (2021年6月15日 23時) (レス) id: 3db33b5493 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:JRPG | 作成日時:2021年6月12日 19時

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