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173._逆 ページ27

『先に君たちの予定を聞きたいな』
「オレたちは明日クラピカと会うつもり。まだ向こうから連絡が来ないからこれからメールで送ってみる」
『そう。会ってどうするの?クラピカを手伝う?』

ゴンの言葉に返す。ここまで私の気持ちを述べて、それを聞いてクラピカに手を貸すというなら"旅団と戦うな"という警告はもう意味がない。

「それはクラピカの考えを聞いてから決めるつもりだったんだけど」
『だけど?』
「…うん。やっぱりオレは旅団が完全に悪いやつだって思えない。Aから聞いて余計にそう思った。だからオレは旅団を止めたい」

止めたい、か。捕まえるでも、殺すでもなく。

「それに、クラピカも止めたい。クラピカに誰かを殺すようなことしてほしくない」
『それが例え、両親、兄弟、友人、一族の敵でも?』
「……うん」
『……なるほど。…私と逆か』
「………?」

ゴンも私もクラピカと旅団の衝突は避けたいと思っている。けれど、ゴンの考えと私は逆。私に止める気はない。むしろ止めてはいけないと考えている。止められないとも。

『……そうだね。君たちクラピカの友人なら、それが正しくて一番かもしれない。教えてくれてありがとう』

私からすれば押し付けになってしまうこともゴンたちからすれば友人の優しさになる。

「ううん。それに旅団はAの大切な人だって知って、つかまえることなんてできないよ」
『ゴン…。ふふ、私が心配しているのは彼らが君たちを傷つけないかということだけだよ。彼らなら捕まったところで逃げ出すだろうから、むしろ誰か一人マフィアに引き渡して懸賞金もらおうか』

おいおい、といった目でキルアが見てくる。実際、旅団追跡の際に考えていたことだ。冗談だよ、と笑う。

「で、Aは」
「!」

__バイブ音。ゴンのポケットからだった。
クラピカの可能性は高い。私はゴンたちと目を合わせて自分は居ない体で、と伝えた。

「クラピカ?…!!」

やはり通話の向こうはクラピカだったらしい。ゴンは携帯に耳を澄まし、そして驚いた表情を浮かべる。

「もしもしクラピカ!」

ゴンはそう言った後耳から携帯を離す。切れた、のか。

「何だって?」
「その…」

ゴンはキルアの言葉に私を見る。私を気にする理由。…旅団についてクラピカが何か言ったのか?

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JRPG(プロフ) - コメントありがとうございます。とてつもなく間が空いた気がするのは気のせいではありませんでした。ただ凍結することはないので連載再開までに終わるかどうかですね。 (2021年10月16日 20時) (レス) id: 1f8a9e8183 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 更新待ってます (2021年10月4日 0時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 好きです!! (2021年8月12日 1時) (レス) id: 87c9802a04 (このIDを非表示/違反報告)
かるー(プロフ) - 大好きです、、、、! (2021年7月26日 13時) (レス) id: 23539fd70e (このIDを非表示/違反報告)
めありー(プロフ) - コメント失礼します。ずっと前から大大大大大好きです!!!!応援してます!!先の展開が楽しみで仕方ありません!! (2021年6月15日 23時) (レス) id: 3db33b5493 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:JRPG | 作成日時:2021年6月12日 19時

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