158._占い ページ12
2人の背中が部屋を出て、見えなくなる。
「ふぅ」
クロロが仰向けに倒れる。驚くものの意図的に倒れたようで私も膝を折る。
「しんど_ありゃ盗めねーわ」
『ふふ、お疲れ様』
私もできればあの2人は相手にしたくない。私の能力を知られてる分、鎖の対策もされてるだろうし。
「まだ戦闘中だったらどっちについたんだ?」
クロロが横目で尋ねてくる。
『クロロだけど』
「じゃあ、オレがAに2人の暗殺を依頼したら受けてくれるか?」
私は少し考える。
『精一杯やっても、正直2人を殺せる自信はないな。向こうは私のことをほぼ全てしっているけれど、私はほとんど知らないから』
そう考えるとやはり敵対は良い判断ではない。…余程のことがない限りゾルディック家とは対立しないつもりだ。それに私はイルミたちは殺せない。イルミが私を敵とみなし攻撃してきても、傷つけることは躊躇われる。
『急にどうしたの?』
「…いや、深い意味はない。単に気になっただけだ」
クロロは起き上がる。
「オレたちはここでやることがあるが、Aはどうする」
『なら先にアジトに戻ろうかな』
「そうか、ノストラードはどうだった」
立ち上がるとクロロが言う。シャルナークから私の行動を聞いたのだろう。…。
『ああ、会えたよ。クロロ、ネオン=ノストラードの念能力は盗った?』
「ああ」
『それって私を占ったりできる?』
「フルネーム、生年月日、血液型が分かる者なら可能だ」
占うにはその3つが必要ということか。
「それらを紙に書いてもらうんだが…ここにはないな。出る間で見つけるか」
クロロは立ち上がると私の隣に並ぶ。クロロも外には出るらしい。
『占うのは未来?それとも別の何か?』
「100%当たる予知能力だ。これはオレが占ってもらったもの」
クロロから渡された紙を受け取り、内容を見る。
「詩の形をとった4行から5行で構成されている。それがその月に起こることを週ごとに予言しているから、オレの場合もう始めの4行は終わってる。オレらのことなんて全く知らないはずだ」
_大切な暦が一部欠けて
遺された月達は盛大に葬うだろう
喪服の楽団が奏でる戦慄で
霜月は高く穏やかに運ばれていく_
クロロのことを予言したものなのだから、"欠けた"というのはウボォーギンのこと。霜月は11月。ウボォーギンの団員番号は11。…予想よりはるかに正確だ。
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JRPG(プロフ) - コメントありがとうございます。とてつもなく間が空いた気がするのは気のせいではありませんでした。ただ凍結することはないので連載再開までに終わるかどうかですね。 (2021年10月16日 20時) (レス) id: 1f8a9e8183 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 更新待ってます (2021年10月4日 0時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 好きです!! (2021年8月12日 1時) (レス) id: 87c9802a04 (このIDを非表示/違反報告)
かるー(プロフ) - 大好きです、、、、! (2021年7月26日 13時) (レス) id: 23539fd70e (このIDを非表示/違反報告)
めありー(プロフ) - コメント失礼します。ずっと前から大大大大大好きです!!!!応援してます!!先の展開が楽しみで仕方ありません!! (2021年6月15日 23時) (レス) id: 3db33b5493 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:JRPG | 作成日時:2021年6月12日 19時