191._胸を握る ページ45
「ならキルアか?」
「ううん。キルアの知り合いで天空闘技場でもお世話になった人なんだけど」
「Aか」
旅団と知り合いってこともある。ゴンが名前は伏せて話すとレオリオが名前を言った。バカ、と心で言うがレオリオはあの場にいなかったしまだ内容を話してもいない。無理もない。
それに、名前が出たところで旅団との関係さえ話さなければ問題はない。と落ち着かせる。さすがにゴンも分かってるだろう。
「………今、なんていった」
問題はそこじゃなかった。
クラピカの呟きに全員がクラピカを見る。そして息をのんだ。……クラピカの目は赤く染まり空気が冷えていた。
「レオリオ。今、なんて言ったんだ」
クラピカの冷たい声は明らかに状況が変化したことを意味していた。
「!なにって…オレは"A"としか言ってねーぞ…!」
「っ…!…どうしてその名前を知ってるんだ!!」
「クラピカ!!?」
クラピカはレオリオの胸を掴むと怒鳴る。……どういうことだ。"A"の名前を知ってることに驚いているのはむしろこっちだ。それも、どうしてそんなに怒ってる。
「!!んなこと言われても…おい、クラピカ。とりあえず落ち着け!」
「…これがおちついていられるかっ!!!」
考えるのは後にする。本人から聞いた方が早い。それにクラピカがこの状態なのはまずい。
「クラピカ。あんたが知ってる"A"っていうのは?」
オレが尋ねると少しはっとして瞳を一度閉じる。
「…………金色の髪の緑の瞳の女だ。優しく、強く、とても綺麗な…人だ」
クラピカの言葉はだんだんと勢いを無くす。同時にレオリオの胸もおろした。もう一度開いた瞳は元に戻っていた。
「オレらが知ってるAに間違いねぇな…」
「それで…なんでクラピカがAを知ってる」
少なくともAからクラピカの名前が出たことはない。…少しマナに目をやる。すると目があってなんとも言えない表情で肩を竦められる。……動揺は見えない。
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JRPG(プロフ) - コメントありがとうございます。とてつもなく間が空いた気がするのは気のせいではありませんでした。ただ凍結することはないので連載再開までに終わるかどうかですね。 (2021年10月16日 20時) (レス) id: 1f8a9e8183 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 更新待ってます (2021年10月4日 0時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 好きです!! (2021年8月12日 1時) (レス) id: 87c9802a04 (このIDを非表示/違反報告)
かるー(プロフ) - 大好きです、、、、! (2021年7月26日 13時) (レス) id: 23539fd70e (このIDを非表示/違反報告)
めありー(プロフ) - コメント失礼します。ずっと前から大大大大大好きです!!!!応援してます!!先の展開が楽しみで仕方ありません!! (2021年6月15日 23時) (レス) id: 3db33b5493 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:JRPG | 作成日時:2021年6月12日 19時