96._肉片 ページ47
「このままじゃ団長にいわれるね」
「オレにも責任があるがオレのはAにはでかいからな。受け取ってやれ」
『………ありがとう』
頬が緩んでしまうのを感じながらジャケットを受けとる。男物とはいえフェイタンの方が身長が低く小柄だからそれほどぶかぶかではなかった。
「よし、終わり」
シズクの手には奇妙な掃除機が握られていた。…奇妙なというのは、形は掃除機であるのだが吸い込む口が文字通り"口"だった。歯があって舌もある。…擬音だが喋っている。シズクの能力だろう。具現化系か。
戦闘中に見えたがその掃除機は辺りにあった死体、椅子を残らず吸い取っていた。お陰で今この部屋はすっきりとしていた。
残っているのは私たちと一つの瀕死の男。
「う…」
男は頭と体、右腕以外を念弾によって飛ばしていた。うつ伏せで倒れているため見えないが腹部も深刻なダメージだろう。放っておいても数分で息絶える。
「お」
「まだ息のある奴がいるよ」
フランクリンとフェイタンが気づく。
「てめェら…何モンだ?……まあ、いい……誰であろうと、皆殺しだ」
瀕死の男は瀕死とは思えないほどはっきりと喋る。…その精神力は凄い。
「コミュニティーが必ず!!てめェらをその家族残らず凌辱し!!切り刻み!!地獄の苦しみを味わわせてやるぜ…!」
男の肉片が飛ぶ。その肉片も細かく刻まれる。フランクリンの左手が向けられていた。
そして死体となった男をシズクが掃除機で吸い取っていく。…凄いな。血痕が綺麗に吸いとられていく。
「家族?なにそれ?」
フェイタンは軽い口調でそういい放った。
……復讐は自分で為さなければ意味はない。…なにより相手が悪いな。男の言葉は脅しにもなっていなかった。
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ソマリ(プロフ) - すごく面白いです!読んでる間時間を忘れてました!続き楽しみにしています。 (2021年2月26日 13時) (レス) id: 0472de010a (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。まだ確定ではないのですが長らくお待たせしているので投稿しました。そのうち勝手に編集するかもしれないデス。 (2021年2月12日 0時) (レス) id: 74382eb008 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - いつも大変お世話になっております。ついにヨークシン編へ!!わが最推しのクロロの活躍が待ち遠しいです。作者様もどうかお体にはお気を付けて、また続きを恵んでくださればと思います。お待ちしております!! (2021年2月6日 0時) (レス) id: c902458bf8 (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。いよいよヨークシン編に入ります(まだ何も書いてないけど)。ここまでくると以前と言ってたこと違う、みたいなのがあるかもしれません(私は結構忘れてます)。指摘して下されば直します。優しく指摘して下さい(フリではないです)。 (2021年1月15日 19時) (レス) id: ec296045c3 (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。更新しました。題名が被ってるときはわざとの時と忘れて使っている時があります。基本は被らないように頑張ってます。あと、題名で中身が丸わかりにならないように頑張ってたりします。お陰で変な題名が多くなってしまった。 (2021年1月13日 23時) (レス) id: ec296045c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:JRPG | 作成日時:2020年12月9日 0時