51._元気 ページ1
「キルア!」
キルアが扉を開けると中から元気な声が飛び出す。ゴンはベッドの上に胡座をかいていた。…負傷した、というわりに元気そうだ。
「勝敗を伝えるだけならウイングさんも許してくれると思ってさ。それにその様子じゃ気になって仕方ないんだろ」
「えへへ…」
ゴンは困ったように笑った。それを見てキルアは仕方ないなぁという具合で表情を和らげる。
「それで…その人は?」
気になるのだろう。ゴンは私を見る。
「A。オレの昔からの知り合い」
「昔…?」
ゴンは首を傾げる。…昔、というにはキルアはまだ子供だ。
『ゾルディック家と縁があるんだ。でもここにはキルアを連れ戻しにきた訳じゃないよ。キルアが念を教わってるって聞いて、気になってね。君も教わってるんだって?』
補足して説明すればゴンは傾げた首を戻す。
「うん。Aさんも念が使えるの?」
『使えるよ。…なにか見せようか?』
「え!いいの!?」
試しに言えばゴンの瞳が輝いた。彼らは念を教わったばかり。それもまだ行えるのは纏…キルアは絶もか…のみ。念についての興味は高いだろう。
「おい、ゴン!」
「う………分かってるよ」
見せるなら鎖が分かりやすいか、と思っていればキルアがゴンを咎めた。
「こいつ今ウイングさん…師範に念について調べたり修行することを禁止されてるんだ」
『どうして?』
「ウイングさんの言葉を無視して試合をした結果全治2ヶ月(本当は4ヶ月だけど…)の傷を負って怒られたんだよ。怪我自体は1ヶ月で治ってるけど、ウイングさんには言ってないからあと1ヶ月は念に触れられない」
『そんなことが…』
教わった念を試したかったのだろう。話の流れからしてゴンの相手は念能力者。…全治2ヶ月で済んで良かったとも取れるが、"ウイングさん"からしたらとんでもない行為だったのだろう。
166人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソマリ(プロフ) - すごく面白いです!読んでる間時間を忘れてました!続き楽しみにしています。 (2021年2月26日 13時) (レス) id: 0472de010a (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。まだ確定ではないのですが長らくお待たせしているので投稿しました。そのうち勝手に編集するかもしれないデス。 (2021年2月12日 0時) (レス) id: 74382eb008 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - いつも大変お世話になっております。ついにヨークシン編へ!!わが最推しのクロロの活躍が待ち遠しいです。作者様もどうかお体にはお気を付けて、また続きを恵んでくださればと思います。お待ちしております!! (2021年2月6日 0時) (レス) id: c902458bf8 (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。いよいよヨークシン編に入ります(まだ何も書いてないけど)。ここまでくると以前と言ってたこと違う、みたいなのがあるかもしれません(私は結構忘れてます)。指摘して下されば直します。優しく指摘して下さい(フリではないです)。 (2021年1月15日 19時) (レス) id: ec296045c3 (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。更新しました。題名が被ってるときはわざとの時と忘れて使っている時があります。基本は被らないように頑張ってます。あと、題名で中身が丸わかりにならないように頑張ってたりします。お陰で変な題名が多くなってしまった。 (2021年1月13日 23時) (レス) id: ec296045c3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:JRPG | 作成日時:2020年12月9日 0時