86.忠告 ページ44
「和服は久しぶりだな」
『…ええ。…ドレスじゃ無くて良かったです』
シルバさんの部屋に入れば口一番にそう言われた。私は苦い顔で答える。……まさに精神的疲労だ。毎度毎度飽きもせずキキョウさんは私を着せ替え人形にする。…いっそモデルさんでも雇ってしまえばいいのに。ゾルディック家の権力と財力で。
『……それで、お話しとは』
「簡単に言えば忠告だ」
『忠告？』
想像もしていなかった言葉に驚く。
「実は、数年前からずっとお前を執拗に調べてる奴がいる」
『………それは"死神"を、ということですか？』
真っ先に浮かんだ考えを述べる。…ついこないだヒソカに言われたことを考えると、間違ってもいないと思った。
…人の恨みはそう消えるものじゃない。私が殺したことで残された者はたくさんいる。残された者は一生、私を恨み続けるだろう。
「いや、違う」
『……違う？』
「ああ。奴は"A"、お前を調べていた」
A……死神ではないのか。
私を調べている…て、それはつまり……ストーカー的なものなのか。数年前からって…随分と熱心だ。物好きもいたものである。
『……因みに、その考えに至った根拠を聞いてもいいですか』
「最近お前には死神を名乗ってもらっていただろう」
『………ああ、そういうことでしたか』
「さすが、察しがいいな」
シルバさんはにやりと口角を上げる。
…その"奴"が死神に用があるのか、私に用があるのか…。確かめる単純な方法は餌を撒けばいい。情報という餌。
…私が鎖を使い、そして死神と名乗ることは餌だった訳だ。
仕事の際、死体は回収していない。その為、それは死神が現れた証拠になる。……痕跡の無い死体が上がる度、話題になる…とヒソカは言っていたから間違いない。
もし奴が死神に用があるのなら、その話題に何らかのアクションをしたはずだ。
そこにはAとしての痕跡は一切ないのだから。
仕事の時、私は完全に死神として行動していた。というのも"A"という痕跡を残していない。顔を見られたことはないし、声も同様に。もし見られたとしてもそのあと殺していた。
だから死神とA…私を結びつけられるのはブランだけ。ブランにも釘は刺してある。
……イルミの発言にも納得した。
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Justice RPG(プロフ) - ノアさん、ノアの方舟さん。コメントありがとうございます！実は私の中で主人公の名前が"ノア"なんですよね。なんだか偶然というか。続編に移行したので引き続きお楽しみ頂ければ幸いです。 (2019年3月10日 13時) (
レス) id: 5b1d0d0f4c (このIDを非表示/違反報告)
ノアの方舟(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます。いつもとても楽しくワクワクしながら読ませてもらっています！主人公とクロロ少年、団員達が邂逅する場面がいつ来るかと思うと想像が止まりません…どうぞ体調にお気をつけて書いてください。引き続き楽しみに更新待っています！ (2019年3月9日 23時) (レス) id: ae2e2210b7 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - コメント失礼します！クロロ少年をめっちゃ待ってました！！更新がすごく楽しみです。無理をしないで御自分のペースで、私の生きる理由がこの小説なので、更新頑張ってください(( (2019年3月9日 14時) (レス) id: b6e0dc5b12 (このIDを非表示/違反報告)
Justice RPG(プロフ) - コメントを下さった皆さん本当にありがとうございます。ほんとに、嬉しいです。特に自分の意図してることが伝わってると思うと、ほんと感無量ですね。これからも宜しくお願いします。 (2019年3月9日 0時) (レス) id: 5b1d0d0f4c (このIDを非表示/違反報告)
Justice RPG(プロフ) - 作者です。書いては消してを繰り返してのんびりしていたら物凄く時間が経ってました。時間が過ぎるのって早い。次の更新は多分直ぐにあがるかと…。 (2019年3月9日 0時) (レス) id: 5b1d0d0f4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Justice RPG
| 作成日時：2018年12月25日 18時
