弐拾壱 ページ21
「…あの、Aさん？何か勘違いしてるみたいだけど…」
『………そうだな。確かに、暫くここに世話になる身。元からただで住まわせてもらおうとは思ってない。早く何か手伝えるようにならないと』
「Aさん」
『うん？』
「買い物ってAさんの日用品なんだけど…」
『………え』
一瞬理解が遅れた。…………あぁ、なるほど。そっちか。
暫く世話になるのだからそりゃあ衣服なりなんなり必要か。いつまでも蘭さんの服を借りるわけにもいかないもんな。その提案は最もだった。
…しかし
『……申し訳ない、私にはお金がないんだ。今持っている手持ちで足りるかどうか…そもそも使えるかどうか』
財布を取り出し、中から貨幣を出して少年に見せる。
「…………うん、使えないね」
『やっぱり』
「お金なら大丈夫だよ！」
『そうとは言えないさ』
流石に金銭面まで甘えるわけにはいかないだろう。私だって大人だ。
「心配要りませんよ」
『……』
お兄さんまで言ってきた。しかしこればかりは譲れないぞ。断固とした態度を取ればお兄さんが困ったような顔になった。
「……Aさんが鬼を倒せばたくさんの人が救われるんです。その手助けをしたいんですよ」
『……………』
…そう、伏し目がちな眼で言われると。ぐっとくる。胸に。
「Aさんにとって…僕の手伝いは…迷惑なんですか、？」
っ！、
追い討ちをかけてきた。
卑怯だ。卑劣だ。ずるい！その顔はずるいぞ。何故かこちらに罪悪感が湧いてくる。他人の親切心を無下にするなんて、出来るわけがないのに。…それを分かってやってやがるなお兄さん。
『……………少年』
「……な、なに」
『お兄さんは悪い大人だ』
「！え、えっと…」
『だが私はいい大人…になりたい。つまり、私が折れるしかないんだな……はぁ』
仕方ない。乗り掛かった船というか、今さら乗客が騒いだところで船は止まることもない。…ここは流れに身を任せるのが懸命か。
『ご厚意に甘えさせてもらいます』
私は彼らに一礼した。
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ゆら - とても続きが気になる物語だったので、時間があるときに更新よろしくお願いします。頑張ってください！ (2020年6月21日 12時) (
レス) id: a43add877a (このIDを非表示/違反報告)
ユナナ(プロフ) - こんにちは！"浮世離れの今日"を見させていただきました！好きな漫画がコラボで出てきている…もう喜びを超えた嬉しさです笑 後の展開がとても気になります！技の名前も高クオリティで普通に鬼滅の刃にで出来そうです笑 また続きをお待ちしています笑 (2020年1月8日 11時) (レス) id: 0bea8b4a9d (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。更新しました。楽しみにしてくださっていた方遅くなりすみません…。沢山のコメントありがとうございます。全部読んでます。引き続きお楽しみ頂けたら幸いです。 (2019年10月31日 9時) (レス) id: 0e0a111648 (このIDを非表示/違反報告)
綺咲裕翔 - めちゃくちゃ面白いです！！続きが気になるー！楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年10月27日 10時) (レス) id: 93b6603b06 (このIDを非表示/違反報告)
南無阿弥陀仏(プロフ) - 続き待ってます (2019年10月24日 14時) (レス) id: 1cf60bec73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Justice RPG
| 作成日時：2018年9月15日 21時
