浮き世離れの今日【名探偵コナン×鬼滅の刃】

拾伍 ページ15

散々な目にあった。

やはり知らないものには不用意に触らないほうがいいことを学んだ。

あれは"しゃーわ"と言うらしい。…なんでも、あれで身体を流したりするらしい。…どういう仕組みになってるんだ。

そのあとは駆けつけた少年に叱咤されるわ、服も随分と勝手が違い、困難を極めた。

『…………』

ただ、この布団……これは最高だ。私の知らない素材なのだろう。感じたことのない感触。この柔らかさ！

疲れが一切なくなっていた。いつもなら三日寝てない分、疲労により起きてからも肩やら腰やらが痛くなるのに。

そして、疲れのない目覚めは気分を良くしてくれる。

＿コンコンコン、と戸が叩かれる。咄嗟に刀を掴む、が鬼ではないな。

ガチャ、と開かれた戸。

「おはよう、Aさん」
『お…………はようございます』

少年、はいいとして、もう一人。

『…隣の女性は？』
「蘭姉ちゃんだよ！」
『つまり、君の姉かい？』
「！初めまして。毛利蘭っていいます。コナンくんのことは家で預かってるんです」
『ああ、なるほど』

少年の姉ではないが、限りなく身内に近いらしい。
なら、警戒する必要はあるまい。刀を腰に戻そうとして帯がなかったことに気づく。あぁ、こちらの衣服には帯がないのだった。

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