90.消えた ページ40
捕らえた。と思ったが後ろに気配。まぁ、周りにいた他の配下の男も見てるだけとはいかないよな。
と理解しつつも邪魔されたことに小さく舌打ち。どうやら本当に私は相当頭にきているらしい。
人を殺したことはないが躊躇いは感じなかった。背後の男のナイフを避け、左胸に自身のナイフを突き刺す。そして直ぐに抜き、また別の配下の男へと突き出す。
瞬間、破裂音。銃か。
離れた位置でこちらに向く銃口がいくつか見えた。飛び道具は厄介だな。なら潰そう。
この場を離れ、銃を持つ男に向かう。弾は驚くほどゆっくりに見えた。だから簡単に避ける。
首をひと突き、奪った銃を他の奴の顔面に放り投げ、その隙にまた首を刺す。
心臓を刺そうかと思ったが、先ほど殺した男の胸が異様に固かったので、きっと防弾衣でも着けているのだろう。首にした。
心臓じゃなくとも人の急所はたくさんある。特に首は出ているから狙いやすい。
また銃を奪い、そして投げ隙を見て殺す。奪った銃を使えれば理想だが、初見でバンバン使えるほど銃の扱い方は易しくない。ひとつ間違えれば自分にダメージがくることもある。だから安全に、投げるだけにする。
あらかた周りを片付け終わる。中には腰を抜かし怯える男や、逃げていったやつもいるが特に気にしない。
あくまで私が殺したいのはパーカー男である。…ついでにボスのヘンリーもか。だから、それ以外はどうでもいい。
まずはパーカー男。
そう思い見るとなぜかニヤリとしていた。さっきまでの怯え顔が嘘のようだ。
私は距離を詰めようと足を出す。
瞬間。
消えた。パーカー男が。
……は?
これには流石に驚く。素早く移動した、訳ではなく本当に消えたように見えた。急いで眼球を動かし探す。
「っどこ見てんだよ?」
『………』
……こいつはバカなんだろうか。
後ろに向かってナイフを突き出す。手応えを感じた。しかし心臓ではない。
「あああ!!っくそ、なんで!!」
『なんでって、折角見失っていたのにわざわざ声出す奴が居るか。自分の居場所教えてどうする』
「っ!!」
呆れたよ。
そう続けると男の顔が真っ赤になる。わー、模範的な怒り方。
『……』
また、男の姿が消える。
…やっぱり、"消える"が正しいな。これもまた念というやつか?しかし、以前こいつは見えない糸的な物を使っていたはず。…なるほど、念は複数使えるわけか。
「っぐあ!!?」
『またビンゴ』
とはいっても、関係ない。
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るみ - ハンターハンターにハマって、一作目にこれを見て良かったです(*^^*) (2019年1月26日 0時) (レス) id: 07b463bee0 (このIDを非表示/違反報告)
Justice RPG(プロフ) - クラピカさん» コメントありがとうございます!第二章出来ました!!引き続きお楽しみください! (2018年1月7日 3時) (レス) id: cd2849aff7 (このIDを非表示/違反報告)
Justice RPG(プロフ) - みるのさん» コメントありがとうございます!続編出来ました!!これからも楽しんで頂ければ幸いです! (2018年1月7日 3時) (レス) id: cd2849aff7 (このIDを非表示/違反報告)
Justice RPG(プロフ) - 雪女さん» コメントありがとうございます!応援とても嬉しいです!続編を作成したのでお楽しみください! (2018年1月7日 3時) (レス) id: cd2849aff7 (このIDを非表示/違反報告)
クラピカ - 第2章楽しみすぎるー! (2018年1月3日 6時) (レス) id: 423cdf7227 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Justice RPG | 作成日時:2017年11月8日 20時