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『効果は体が幼くなる!若返るとも言うね。あ、だからカルトは飲んじゃダメだよ。多分まだママのお腹の中にいる頃に若返るから』
「の、のみません!」
恐ろしいクスリだ。
…?でもこれを作って姉様はどうするんだろう。
「姉様、このクスリはどうするのですか?」
『どうって、私が飲むんだよ?』
「え……!?」
『そんなに驚かなくても…。大丈夫、一回イチゴ味にする前に飲んだことあるから』
「で、でもイチゴ味にしてから試したことはないんですよね!」
もし…いや、姉様に限ってないとは思うけど…失敗していて姉様の体に障ったら…。
『私を誰だと思ってるの?自称天才化学者A博士さ!私に失敗という二文字はない!』
「ね、姉様」
徹夜なこともあやかって姉様はいつもより調子が可笑しい。本当に…だ、大丈夫なのかな…。
『いざ、勝負!』
姉様は勢いよく試験管を傾け、ごくりと飲み干す。
ど、どうしよう!姉様に何かあったら。ああ、どうしてボクは止めなかったんだ!
すると姉様に異変が起こる。
_ポフ
と姉様の周りを煙が包み込んだのだ。
「ね、姉様!」
『安心して、無事だから』
「姉、さま……?」
煙が止み見るが姉様がいない。可笑しい、さっきまでここにいたのに。
『カールト、こっちこっち』
「え…」
『成功だ』
見上げていた視線を前に戻すと見覚えのない女の子がいた。銀色の髪に青色の瞳。その肌は雪のよう。
…ま、さか。
「姉様!?」
『うわー、カルトと背が同じ。なんだか変な感じだ…』
「な、な…!」
いつもの姉様の筈なのに全く別人に見えてしまう。だからか、同世代の女の子はアルカしか知らないためなんだか心臓がドキリとする。
幼くなっても姉様はとても綺麗だった。
『?どうしたの?』
「い、いえ…!」
『そう?それじゃ、皆に披露してくる!』
姉様は軽やかな足取りでその場を去っていく。
「……」
まだ心臓がなりやまない。
なんだか変な感じだ。
…って!
「姉様!服のサイズが!」
振り返ってみるが姉様は既に居なかった。
…さすが姉様。体が幼くなったからといってその力は劣らない。
ボクの姉様。
綺麗で愛しい大切な姉様。
ボクにも優しく接してくれる姉様。
ボクの大好きなA姉様。
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まな - すごい、面白かったです!登場してるハンターハンターのキャラクターの言動とか、考え方とか原作にすごく近くて文に全然違和感がないです。イルミと夢主の絡みとか、本当に言ってそうだなぁとか考えちゃったり…更新楽しみに待ってます。 (2019年7月27日 3時) (レス) id: 5e4d5a9486 (このIDを非表示/違反報告)
ポテチ☆ - 面白かったです!!(((o(*゚∀゚*)o))) (2019年2月28日 20時) (レス) id: f1f75a744a (このIDを非表示/違反報告)
Justice RPG(プロフ) - なおさん» ありがとうございます。更新しました。 (2018年2月7日 23時) (レス) id: 0181570eb1 (このIDを非表示/違反報告)
なお - 更新、待ってます。 (2018年1月6日 1時) (レス) id: 48df61d996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Justice RPG | 作成日時:2017年11月17日 22時