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その肆拾参 ページ45

Aは歩きながら考えていた。いかにこの試験から逃げ出すかを。サボったりでもしたらサクラやカカシから殺されるだろう。唸りながら行ったり来たりを繰り返していた時、誰かとぶつかってしまった。

「あ、すみません〜」

「お前…!」

ぶつかった相手はAを指差しワナワナと震えている。首を傾げ男を見た。

「さっきはよくもやってくれたな…!」

「え〜、身に覚えが無いですよ〜」

「違う!俺じゃねぇよ!妹だよ!ミツハによくも手を出しやがったな!!」

そう叫んだ男にようやく合点がいった。この男はどうやらミツハの兄らしい。だから怒りに震えているのだと納得した。

「怪我が無かったものの、アイツはずっと上の空だよ!顔を赤く染めたと思ったら、真っ青になったり急に走ってどっか行ったと思ったら笑顔で戻ってくるし!可愛いからいいけど!お前ミツハになんかしやがったな!」

「シスコンか…」

「シスコンじゃねぇーよ!ミツハのことが大好きなだけだ!」

Aの胸ぐらを掴み振り回した。揺さぶられ顔を青くし口元を押さえた。急に離されたと思ったらビシッと指を指した。

「俺も予選は通過した!絶対お前なんかボッコボコにしてやるからな!!」

「ああ、うん」

「何してるの馬鹿!」

振り向くと会話の中に何度も登場していたミツハが息を切らして立っていた。兄に近寄り胸ぐらを掴んだ。

「Aさんに何してんのよ!いないと思ってさがしたらこれよ!うざすぎ!」

「だっ、だってお前の様子がおかしいからコイツに変な術かけられたんじゃねーかって、確かめにきただけだ!」

突如始まった兄妹喧嘩に苦笑した。

「仲良いねぇ」

「だろ!」

「良くない!Aさんに話し掛けんなクズ」

声を合わせて言う辺り本当に仲が良いと思った。よくよく男を見ると確かにミツハに似ている気がしてきた。顔が整ってる分残念だと密かに思った。

「どちらにせよ!俺はお前を倒す!俺の名前は黒雪カズキだ!覚えとけよ!」

「本当に馬鹿なのね。いい加減にしてよ。馬鹿がAさんに敵うわけないでしょ」

「まあまあ、落ち着いて。俺は鉤上Aね。よろしく」

そう言うとまだ続く言い争う兄妹にバレないよう姿を消した。会場に戻るとリーと我愛羅と戦っている真っ最中だった。

「どこ行ってたんだってばよ!ゲジ眉が……!」

「押されぎみだな」

バッサリと言い放った。見ている限りではほぼ互角。だが、状況的にはかなりまずい。

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Rin´(プロフ) - tukihoさん» ありがとうございます(о´∀`о)part2へ続いていますので、早めに更新出来るよう頑張ります! (2017年7月8日 15時) (レス) id: 71af32377f (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - Rin´さん» とても上手いと思いますよ!!お話面白いので更新頑張って下さいね!! (2017年7月8日 14時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
Rin´(プロフ) - tukihoさん» コメントありがとうございます!その通りです!だじゃれです! (2017年7月8日 14時) (レス) id: 71af32377f (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - 夢主君の術って『Rock』と『Lock』をかけてるんですか!? (2017年7月8日 14時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
Rin´(プロフ) - マヨラーさん» コメントありがとうございます!負けちゃいましたね。次回に期待しましょう( ^∀^) (2017年5月25日 23時) (レス) id: 435c1cb043 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Rin´ | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru  
作成日時:2017年4月15日 14時

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