その肆拾壱 ページ43
健闘虚しくテンテンはやられてしまった。
「勝者テマリ!」
その対戦相手は勝負がついたのにも関わらずテンテンを投げ捨てた。その瞬間、上から見ていたリーが直ぐ様テンテンをキャッチした。
「ナイスキャッチ」
「何をするんです!それが死力を尽くして戦った相手にすることですか!!」
「うるせーな…とっととそのヘッポコ連れて退がれよ!」
その瞬間リーの中で何かが切れた。テンテンを静かに置き地面を蹴った。
「…やめとけ」
が、テマリに技を食らわすことができなかった。何故か、それはリーの蹴りをAが片手で受け止めていたからだ。
「んなっ!?邪魔しないでください!」
「ばーか!この子がどんなにテンテンちゃんに対して酷いことを言おうと女の子だぞ!意味の無い争いのために女の子に手を出すな!それでもお前ロック・リーか!!?」
「Aの言うとおりだ!やめろリー!」
そこでようやくリーの師であるガイが止めに入った。リーは悔しそうに相手を睨み付けた。
「……ま、続行させたところで決着はつかないだろーしね…」
「…!」
ボソリと呟くとリーは目を見開いた。対照的にテマリはニヤリとほくそ笑んだ。すると、額に愛と書かれている男がリーを睨んだ。
「テマリ…早く上がれ。いつまでもそいつ達の相手をするな」
「!……何ィ…!」
「もうよせ、リー…砂の諸君…一言忠告しておきたいんだが…いいかな…この子は強いよ…覚悟しといた方がいい……」
男は目を見開き怒りを露にした。その様子を眺めていたAは吹き出し笑いだした。ガイはムッと口を尖らせた。
「…何がおかしい」
「いえいえ、バカにして笑ってるわけじゃ無いですよぉ。砂の皆さんに喧嘩を売るとはね!いやはやカッコいいよ君達二人は!」
「そうか!ありがとう!!」
ぐっと親指を立てキラリと光る歯を見せ笑った。そんなガイに対し、笑いを堪えた。救護班に運ばれたテンテンを横目に、そろそろ次の試合が始まるので上に戻った。
「…あの…Aくん、さっきはありがとうございました。僕、間違っていました!まさか貴方に学ばされるとは…!まだまだ修業が足りませんでした!」
「ああ、そう。よかったネ」
元気よく返事をするリーに苦笑をもらした。ガイ班は面白いが、ずっとこれに付き合ってると疲れると密かに思ったのだった。
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Rin´(プロフ) - tukihoさん» ありがとうございます(о´∀`о)part2へ続いていますので、早めに更新出来るよう頑張ります! (2017年7月8日 15時) (レス) id: 71af32377f (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - Rin´さん» とても上手いと思いますよ!!お話面白いので更新頑張って下さいね!! (2017年7月8日 14時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
Rin´(プロフ) - tukihoさん» コメントありがとうございます!その通りです!だじゃれです! (2017年7月8日 14時) (レス) id: 71af32377f (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - 夢主君の術って『Rock』と『Lock』をかけてるんですか!? (2017年7月8日 14時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
Rin´(プロフ) - マヨラーさん» コメントありがとうございます!負けちゃいましたね。次回に期待しましょう( ^∀^) (2017年5月25日 23時) (レス) id: 435c1cb043 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rin´ | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru
作成日時:2017年4月15日 14時