その参拾参 ページ35
「え!?え!?どういうことだってばよ!?何でイルカ先生が口寄せで出てくんだってばよ!!?」
多数の疑問をぶつけると、苦笑しつつゆっくり四人に近寄った。一人で合点のいったAは静かに笑いだした。
「この第二の試験の最後は俺たち中忍が受験生達を迎えることになっている。たまたま俺がお前たちへの大切な伝令役を仰せつかったんだ。うん、時間ギリギリだな」
懐中時計をパタリと閉じるとニッコリ笑った。三人は呆然とイルカを眺めた。
「第二の試験…4人とも突破おめでとう。まあ、第二の試験無事合格を祝って…一楽のラーメンを奢ってやりたいところだが……ん?」
「やったーーー!!」
嬉しそうに跳び跳ねながらイルカに飛び付いた。サクラは力が抜けその場に座り込んだ。サスケも疲れが溜まっているのか腰を下ろした。
「……もし、途中で巻物を開いていたらどうなってた?」
「多分あれじゃん?試験終了まで拘束されてたか気絶させられたかのどっちかだと思うぞ〜。でしょ、先生」
「ははっ、相変わらずお前らは勘がいいな…その通り、終わりまでずっと気絶してもらう予定だった」
その言葉を聞き二人はほっと胸を撫で下ろした。その様子にケラケラと笑った。
「ま、ルールは破っちゃ駄目だからねぇ」
「うっ、耳が痛いってばよ…」
場所を変えるべくイルカの後に続くと、そこには大勢の合格者がいた。中には見知った顔もちらほら見える。
「第二の試験合格おめでとう!…これよりすぐに第三の試験を開始します。説明の方火影様宜しくお願いします」
直ぐにという言葉に会場はざわめいた。それもそのはずで、つい先程まで巻物を奪い合っており体力的にも相当きついだろう。参加者からは不満の声があがっている。が、火影が前に立つとしんと静まり返った。
この試験の目的とは、同盟国と友好と忍びのレベルを高め合うことを目的としているというのが表向きで、同盟国間の戦争の縮図らしい。その国々が互いに無駄な戦力の潰し合いを避けるためなか敢えて選んだのがこの、中忍選抜試験の始まりだ。
「これは己の夢と里の威信を懸けた命懸けの戦いなのじゃ」
そう言うとその場の全員の顔が引き締まった。やる気は充分のようだ。ふと、後ろにいた中から一人前へ出てきた。
「ここからは審判を仰せつかったこの…月光ハヤテから…」
「任せよう」
ハヤテと名乗った男は見るからに病弱そうだ。現に咳をもらしている。
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Rin´(プロフ) - tukihoさん» ありがとうございます(о´∀`о)part2へ続いていますので、早めに更新出来るよう頑張ります! (2017年7月8日 15時) (レス) id: 71af32377f (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - Rin´さん» とても上手いと思いますよ!!お話面白いので更新頑張って下さいね!! (2017年7月8日 14時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
Rin´(プロフ) - tukihoさん» コメントありがとうございます!その通りです!だじゃれです! (2017年7月8日 14時) (レス) id: 71af32377f (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - 夢主君の術って『Rock』と『Lock』をかけてるんですか!? (2017年7月8日 14時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
Rin´(プロフ) - マヨラーさん» コメントありがとうございます!負けちゃいましたね。次回に期待しましょう( ^∀^) (2017年5月25日 23時) (レス) id: 435c1cb043 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rin´ | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru
作成日時:2017年4月15日 14時