その拾 ページ12
カカシは降参とばかり両手をあげた。
「いやー、恐れいったよ。でも不合格ね」
「えっ」
「ルール聞いてなかったの？鍵じゃなくて鈴を取らないと合格できないよ」
Aは頭を掻きやってしまったという顔をした。カカシはあからさまに溜め息を吐いた。
「全く…見た感じ実力はあるんだから人の話をよく聞きなさいよ」
「は〜い」
と、全く心にも思っていない返事をした。そこでカカシの視線は丸太に向いた。つられるように横を向くと丸太に縛られているナルトがいた。カカシの後に続き近寄った。
「おいおい今度は何したの」
「べっ、別になんもしてないってばよ！」
「ああ、そうかい。弁当を食おうとしたのねぇ」
「なっ！なんで知ってんだ!!?」
ナルトはしまったと口を塞ごうとしたがあいにく縛られているためそれは出来なかった。Aはカラカラ笑った。すると、カカシがようやく口を開いた。
「この演習についてだが…お前らは忍者学校に戻る必要はないな！」
「じゃあさ！ってことは四人とも…」
「そ、全員忍者をやめろ！」
厳しい口調でそう言った。それぞれビクリと肩を揺らし驚いている。ただ一人Aを除いて。
「ど、どーゆう事だってばよ!!」
「そのまんまの意味だ。全員忍者になる資格がねェガキ共ってことだ。お前ら、忍者なめてんのか。あ!?何の為に班ごとのチームに分けて演習やってると思ってる」
「それって…どういうこと……？」
サクラが眉間にシワを寄せ考え込んでいる。疑問を投げ掛けたが、代わりにAが答えた。
「あれだよサクラ、チームワークとか協力してたとしたらこの試験に合格できたんだぞ〜」
「で、でも鈴は2つしか無いのよ！？仲間割れが起きるに決まってるじゃない！」
「どんな状況下であったとしてもね、忍びどうし助け合わないと自分が死んじゃうでしょー。そういうとこを見たかったんだよきっと」
カカシは驚いた。まさかここまで理解しているとは思ってもみなかったからだ。
「Aは知ってたの！？どうして教えてくれなかったの！？」
「教えたらなんの意味もないでしょうよ。というより誘ったじゃん…俺をフッたのは3人でしょ。つーことで、愛ゆえに時には突き放してみたくなったんよ〜」
「でもそれだとAも不合格になるじゃない！」
「うん、もっかいアカデミー戻るのも面白いかなってね！」
これはAがついた嘘だ。それに気付いているのはカカシぐらいだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 409人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Rin´(プロフ) - tukihoさん» ありがとうございます(о´∀`о)part2へ続いていますので、早めに更新出来るよう頑張ります！ (2017年7月8日 15時) (
レス) id: 71af32377f (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - Rin´さん» とても上手いと思いますよ!!お話面白いので更新頑張って下さいね!! (2017年7月8日 14時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
Rin´(プロフ) - tukihoさん» コメントありがとうございます！その通りです！だじゃれです！ (2017年7月8日 14時) (レス) id: 71af32377f (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - 夢主君の術って『Rock』と『Lock』をかけてるんですか!? (2017年7月8日 14時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
Rin´(プロフ) - マヨラーさん» コメントありがとうございます！負けちゃいましたね。次回に期待しましょう( ＾∀＾) (2017年5月25日 23時) (レス) id: 435c1cb043 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Rin´ | 作者ホームページ：http://uranai.amanoboru
作成日時：2017年4月15日 14時
