第20話 ページ22
「大統領から直々に！？」
ジェシカが目を見開き
ヒルヨに問い詰める。
「ええ……
クラウディアさんが大統領に就任してすぐに、私の元いた家…桜蓮家に来たのよ。
それから話とか聞いてくれてね、
仲良くなったから、良くお茶とかするのよ。」
「「「……」」」
「ね、姉さんって実はスゴい人？」
みんなは唖然としてヒルヨを見る。
A国を纏める人と仲が良い……
それだけでスゴい事なのだ。
「だから、今回も誘われているの。
でもそんな警備の中、
どうやって暗殺を……」
「LBXを使った暗殺……
その可能性が一番高いらしい。
マングースに
山野博士からデータが届いたんだ。
ディテクターの行動を予測した
シミュレーションがな。」
「父さんから？」
「なるほど……
平和公園の警備は厳重だけど
小さなLBXだったら……」
「しかし、アロハロア島では
すべての通信手段が制限される。
先ほど、アルテミスの会場を除いた
全区域でのCCMの使用禁止も決定した。」
「ディテクターはそのアルテミスに
暗殺者を送り込み、会場からLBXで大統領を狙ってくる……
それが山野博士の予測だ。」
「そんなことにLBXを使うなんて……
許せない！」
「しかし……アルテミスの会場から
暗殺は可能なのか？
会場と平和公園は
2km以上離れている。
LBXを送り込むにも
最新型のCCMでも
操作可能範囲は1kmまでだ。」
「それじゃ、暗殺は無理なんじゃ……」
ヒロがそう言うも
天才の山野博士が言うなら……
っとバンとヒルヨが顔を歪める。
バンはジンとユウヤに
自分たちでアルテミスに出ようと言った。
「！？」
「俺達は去年のアルテミスのファイナリストだ。
今年の出場権を持っている。」
「アルテミス会場で
暗殺計画を阻止するのか？」
3人は覚悟を決め、
カイオス長官を見る。
「……よし。これよりNICSは
大統領暗殺計画を阻止するべく
作戦行動に入る！
私は大統領に
平和演説の延期を打診してみよう。」
「私のご同行します。
バン、ジン、ユウヤは
アルテミス会場での警戒、よろしくね。」
「「「ああ！」」」
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