第10話 ページ12
ヒルヨが膝枕して
アミを寝かせる。
そしてみんなと合流した。
「できれば、アミたんには
乱暴なことはしたくなかったデヨ。」
「「……」」
「バンさん、姉さん！
気持ちはわかりますけど
今は司令コンピューターの方へ急ぎましょう。」
「そうだな。ヒロの言うとおりだ。」
「私はここに残ってアミを診てるわ。
…って思ったのたけれど…
あの、貴方は？」
っとヒルヨの視線は、
サングラスをした少し怪しげな男性…
「おぉ！すまないな！
俺は山野博士の部下でコブラって言うんだ。
コードネームだから
“さん”とかいらねぇからな！」
「はじめまして、宇崎ヒルヨです。
よろしくお願いします。コブラさん。」
「……」
ヒルヨの“さん”付けは気にせずに、
バンたちは司令コンピューターを止めに行く。
そして…
「司令コンピューターを止めたのね…」
司令コンピューターは無事に止まり、
アミも目を覚ました。
「え……？私、何を……？」
「操られていたんだよ、悪い奴らに。」
「バン……？ヒル……？」
「正気に戻ったようだな」
「はぁ…良かった。
心配したんだから……。」
「うう……、帰ってきたデヨ。
ワシのアミたんが
帰ってきたデヨ〜〜！」
そんなことを言うオタクロスは無視し
みんなはNICSという組織が作った、
飛行機…ダックシャトルに戻った。
「みんな、ありがとう……
助けてくれて。
ホント……
悪い夢から覚めたみたい。」
「良かったデヨ、アミたん！」
「……
だけど……
カズの行方はわからないままか。」
「うん……
トキオシアで襲われたあと
私はカズと離れ離れにされたの。
そして……
これを付けられた。」
これとはアミの付けていた首輪の事。
「仮面の男に。」
「気が付いたら、あそこにいたのね？」
「うん。
どうやってここに来たのか
カズはどうしちゃったのか
なんにもわからないまま……。
ただ……、私は司令コンピューターを守るために戦わなくちゃいけない
周りの居る奴らは全部敵なんだ。
なぜが
それで頭がいっぱいになって……」
「…一種の催眠状態ね。
その首輪、少し調べてみるわ。
アミはゆっくり休んでちょうだい。」
「私もたたか……うっ……」
「無理しないの。
ずっと操られて体に負担があるもの…」
「でも……」
「大丈夫。
カズは俺たちが必ず助け出す。
だからアミは
一度、日本に帰って休んでくれ。」
そしてダックシャトルを発進させ、
一度、日本に戻る。
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