短編集JW

苦しいの意味。　緑×赤　　(リクエスト) ページ36

神山side

緑「はぁ……」

寒い廊下を歩いて楽屋に入る。

桃「おはよ」

先に来てたのんちゃんと挨拶を交わして

桃「なんや元気ないん？」

緑「まぁ、ちょっとだけ」

やってここ１週間グループの仕事なかったから、

それに、

赤「おはよ」

桃「おう」

赤「神ちゃん、おはよ」

緑「お、はよ」

ほら、俺のこと全然見てくれへん。

ただのメンバーやないやんか、

恋人、やのに。

桃「神ちゃん？どこ行くん？」

また寒い廊下に出て、

橙「もんち？」

たまたま今来た照史と会って

橙「ちょ、どしたん、」

泣くつもりなかったんやけど、

いや、ほんとは泣きたかった。

やって、しげが、

しげが俺のこと見てくれへんから、

好きって、嘘やったんかなって

俺は大好きやのに

しげのことしか考えられへんくらい大好きやのに。

橙「神ちゃん、」

緑「……ごめん、」

今だけ、

照史に抱きつけば、頭を撫でられた。

こうやって抱きしめられたことも一回しかない。

告白したときからずっと、

思えば半年も、

しげと恋人らしいことしてない。

しげは重いのが嫌いやからずっと我慢してた。

でも、

でももう無理や。

俺だけが好きなんて、そんなん嫌や。






赤「……なに、してるん、？」

大好きな人の声が、聞こえた。

赤「神ちゃん、………どういうこと、？」

嫌われるかもしれない

しげに、

もっと甘えたいなんて、そんなこと言ったら嫌われるかもしれない。

赤「………俺、なんかしたかな」

しげの悲しそうな声に、照史から離れて

赤「神ちゃん………もう俺のこと嫌い、？」

悲しそうに笑って、

違う、そんな顔させたかったんやない。

俺は、

俺は………

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