それでも俺は、 (ページ17)

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重岡side

次の日、いつもより早く家を出た。

学校についても下向いて歩いて。

流星に会ってしまったら、もう戻れないから。

せっかく決めたんやから。

教室のドアを開けたとき、遠くの方にいた小瀧と目があった。

そうや、この前のこと謝らなきゃ。

きっと小瀧は、あの時の流星を見えないようにしてくれて。

ドアを閉めて席にいこうとしたとき、小瀧が俺の方まで来た。

桃「………どうしたん」

俺の顔触って

目が腫れとんの、気づいてくれたんかな。

いつも気づいてくれるのは小瀧やったから

こうやって目の前にしたら安心して

涙が流れて。

小瀧は、泣いてる俺を隠してくれた。

なにも言わずに背中をさすってくれた。

ずっと、迷惑かけてたのに。

小瀧はやっぱり、最高の友達や。

赤「…………別、れた………っ」

桃「………え？」

赤「……りゅ、せ…………っ」

好きになるのは簡単なのに

なんで嫌いになれへんのやろ。

どんなに傷ついても

どんなにひどいことされても

浮気されてたとしても

俺は流星を嫌いになれないんや。

桃「……頑張ったで、よく頑張った」

頭撫でられて、そんな優しいことされたらもっと泣きたくなって。

そのまま小瀧に抱きついて、たくさん泣いた。

昨日も今日も、泣いてばっかりや。

でももう、泣くのも終わりにしよう。

流星とは終わったんやから。

俺はもう、流星とはなにも関係ないんやから。