それでも俺は、 (ページ14)

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重岡side

次の日の月曜日、俺は学校を休んだ。

昨日の今日で、流星に会いたくなかったから。

泣きすぎて腫れてしまった目をさわれば、また熱をもった。

赤「…………りゅ、せ…………っ」

決めたで。

もう中途半端なことはしない。

スマホを開けば最初に目につくのは、流星とのツーショット。

枕が涙で濡れて。

息もうまくできひんくらい

流星が大好きで。

初めて好きになった人やから。

流星が入学してきて一目惚れして。

でも相手は男やし諦めかけてたけど、小瀧が応援してくれて。

放課後、体育館裏に呼び出して告白した。

振られるって思ってたし、もしかしたら嫌われるかもって思ってたけど

俺も先輩のこと好きです、

そう言ってくれた。

嬉しくて泣いてしまって、涙ぬぐいながら抱きしめてくれた。

学校でも、すれ違ったときには手振ってくれて。

恥ずかしかったけどすごく嬉しかった。

家でも毎晩電話して。

初めてのデートは、海やった。

二人とも負けず嫌いやから、本気で水かけあったりして。

体育祭の時、大きな声で応援してくれたり

チーム違うのに、俺のとこ来てくれたり。

文化祭でお化け屋敷一緒に入ったりもした。

流星はびびりで、なかなか前進めへんかったけど

そんな流星も可愛かった。

流星と付き合って、たくさんの思い出ができて。

でも、俺の記憶はここまでしか残ってない。

いつの間にか流星は、どんどん俺から離れていった。

いつも女子と一緒にいて、俺に会いに来てくれることなんて無くなった。

ほんとは無理して付き合ってくれてたんかな、って

そう思おうとしても、どうしても今までの流星が嘘とは思えなくて。

やって、俺のこと好きって

大好きって

ずっと一緒にいようって

言ってくれたから。

その言葉、信じたかった。

流星を、信じたかった。

でももう、なにを信じればいいのか分からない。

なにを言われても、信じることができないんや。

そんな自分が嫌で。

大好きな人も信じれない自分が許せない。

やからもう、

もうやめよう。

涙をぬぐって、流星にLINEをいれた。