それでも俺は、 (ページ2)

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重岡side

流星に家まで送ってもらって、部屋に入る。

制服を脱いでる間も考えるのは流星のこと。

今日どんなことしてたんかな、とか。

誰のこと考えてたかな、とか。

誰と、話してたんかな、とか。

机においたスマホがなって開けば流星からのLINE。

青[ごめん！来週のデート、行けなくなっちゃいました……]

可愛らしく絵文字なんか付けて。

流星とデートなんて２か月ぶりくらいやから、ずっと楽しみにしてたのに。

赤[用事できたん？]

すぐに既読がついた。

青[クラスの人とあそぶことになって]

俺より、恋人の俺よりもクラスの人を優先するんや。

青[先輩にもお土産買ってきますね！]

いらない。

お土産なんかいらんから、流星がそばにいてくれればそれでいいのに。

なんで、俺は流星と付き合ってるんかな。

たまに、いや、いつも考えてしまう。

流星はモテるし、女好きなのも浮気癖があるのも分かってた。

それを分かったうえで告白して、流星と両思いになれて。

流星も好きって言ってくれてたやんか。

あれは嘘やったん？

スマホに涙がこぼれ落ちた。

赤「……りゅ、せ………っ」

名前を呼んでも来てくれるはずないのに。

LINEを閉じれば、いつか流星と撮った写真がうつって。

結局最後は好きって気持ちが溢れてしまって。

ほとんどもう相手にされてないのに、それでも離れられない。

まだ俺は流星の恋人やから。

誰がなんて言おうと、そうやから。

そう、やんな？

俺は流星の恋人やろ？

また、好きって言ってや。

名前もまた呼んでや。

先輩やなくて、大毅、って。