不器用なふたり (ページ13)

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重岡side

次の日、会社に行けば神ちゃんが立ってて。

緑「しげ………」

今にも泣きそうな顔で俺を見てきて。

昨日のこと、忘れてると思ってたのに。

緑「ごめん………もっと早く気づくべきやった」

赤「なんで神ちゃんが謝るん」

心配かけたくなくて笑って言ったけど、神ちゃんはまだ悲しそうで。

緑「俺にできること……なにかないん？なんでも言ってや」

周りの視線も徐々に俺に集まってきて。

先輩たちは俺を睨み付けてた。

それに気づいてないのは神ちゃんだけ。

赤「ありがとう。でも大丈夫やから」

緑「でも、……」

赤「ほんまに大丈夫。仕事戻ろ？」

納得いってない神ちゃんを、無理矢理戻して。

一人椅子に座る。

と同時に机の上に何枚もの書類がおかれて。

「昨日休んだ分な」

にやにやしながらそう言う先輩。

こんな量、俺一人じゃ無理やし、きっと先輩の仕事も混ざってると思う。

赤「分かりました」

でも、終わらせてやるわ。

全部終わらせて見返してやる。

あいつのおかげか、今日はやる気にみち溢れてて。

さっそくパソコンと向き合った。