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黄「なに飲む？」
赤「なんでも大丈夫です………って言ったら怖いことしますか？」
ホストクラブってそんなイメージやから。
不安やったから聞いたのになんか笑われたんやけど。
黄「こういうとこ、初めて？」
赤「当たり前やないですか」
黄「あんな、イメージしとるのより全然怖くないで？俺らも、無理矢理金払わせたりせえへんし」
なんか意外やわ。
ホストってもっと悪いイメージやった。
黄「あと、敬語辞めてな。話しづらいし」
赤「分かった」
特に話すこともないから、さっきもらった名刺見て。
淳太。
赤「淳太って本名？」
気になったことを聞いただけやのに、すごい驚かれた。
赤「え、なに？」
黄「いや、そういうことはあんま聞いたらあかんで」
赤「そうなん？」
黄「しげならええけど。本名やで」
俺ならいいんや。
よく分からん人。
黄「大体の人は違うけど、たまに本名のままの人もおる」
赤「そうなんや」
「淳太さん指名入りました〜！」
大きな声が響き渡って。
黄「ごめん、呼ばれてもうたわ」
赤「え、俺どうしたらいいん？」
黄「あー……また戻ってくるから待ってて」
そういってどこかに行ってしまった。
あの人、けっこう人気なんかな。
一人になって、水を一杯飲む。
赤「はぁ……」
今日もたくさん怒られたな。
一人になるといつも考える。
俺は、会社におっても変わんないんやないかって。
神ちゃんには言ったことないけど。
神ちゃんは仕事もできるし上司に好かれるタイプやし。
羨ましいわ。
あかん、悪い癖出てる。
病み始めたらとことん病んでしまうねん。
赤「帰ろ」
こんなとこいても元気なれへんし、輝いてる人たち見るともっと惨めになるから。
荷物をもって席を立つ。
神ちゃんは話してるから後でLINEしとこ。
そのままレジのとこまで行こうとしたら
黄「しげ？もう帰るん？」
赤「用事思い出してん」
黄「ちょっと外で話そ」
「淳太さん、指名が……」
黄「ごめん、少しだけやから」
なぜか外に出されて。
やっぱホストって怖い。
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作者名：・み・
| 作成日時：2019年9月29日 10時
