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重岡side

紫「早く!」

空港についてすぐ、車を降りて走った。

北海道行きの搭乗口まで遠くて。

人も多かったからなかなか進めなくて。

でも絶対絶対会いたいから。

会わなきゃいけないから。

赤「流星!」

名前呼べば気づくかなって。

周りの人には痛い目で見られて。

でも全然気にならない。

流星に会えるんやったらなにも怖くない。

赤「流星!」

何回も名前呼んで。

声がかれるくらい大きな声出して。

涙も流れてたけど今はそんなことどうでもいい。

赤「流星!」

ひたすら名前呼んで。

空港の端の方まで来たとき、制服着た男の人がいた。

人違いやったとしてもええわ。

その人めがけて走って、勢いよく抱きついた。

青「………し、げ……」

赤「アホ………っ……なんやあれ…っ…かっこわるすぎやから……っ」

青「…………ごめん」

赤「許さん……っ…ちゃんと言ってくれな許さんよ……っ」

文字なんかやない、ちゃんと声で聞きたい。

流星の手が背中にまわってきて、強く抱きしめられる。

青「………しげのことが好き……」

赤「りゅうせ……っ」

青「……でもごめん」

流星が離れて、目を合わせる。

青「帰ってくんの……いつか分からへん……やから………」

赤「……俺のこと諦めろ、とかつまらんから辞めてな」

流星は優しいけど、優しすぎるところがある。

こうやって相手のことばっか考えてしまうところ。

そういうところが俺は嫌や。

赤「待っててほしい、くらい言えやアホ」

青「……しげ」

赤「いくらでも待たせていいから。戻ってきてくれるなら……死ぬまで待ってやる」

青「……お前ほんまに待てるん」

赤「当たり前や。どんだけ流星のこと好きやと思ってんねん」

自分でいっといて、この発言けっこう恥ずかしかったから流星に抱きついて。

赤「……世界一愛してんねん」

青「ばーか………俺の方が愛してるから」

流星は最後もかっこいいんや。

ほんまずるい奴。

青「これ……ずっとつけといてな」

渡されたのは、初めてのデートの日に流星が買ってくれたネックレス。

なおしてくれたんや。

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・み・(プロフ) - かみおか ともきさん» ええそんな言っていただけで嬉しいです! はい、しげちゃんがツインに挟まれて愛される系めちゃ好きです、笑 (2019年10月20日 7時) (レス) id: 1e2d1ee3b3 (このIDを非表示/違反報告)
かみおか ともき - この作品めっちゃ面白かったです!途中涙出てきました(苦笑)もしかして、しげ愛され好きですか? (2019年10月19日 22時) (レス) id: 99020b719b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:・み・ | 作成日時:2019年9月20日 19時

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